2015-01-01から1年間の記事一覧

週刊東洋経済の日本型雇用システム特集

すでにバックナンバーになってしまっていますが、職場の回覧で週刊東洋経済の2015年5月30日号(通巻6596号)が回ってきました。今回の第1特集は「日本型雇用システム大解剖 幸せな社員になる方法」となっておりますので読んでみました。すでに旧聞なので以下…

「ブラック企業を早期公表」フォロー

先日のコラムでご紹介した記事で「塩崎恭久厚労相が18日に臨時で全国労働局長会議を開いて指示する」とされていた会議が開催され、厚労省のウェブサイトで資料が公開されましたのでフォローしておきたいと思います。 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000…

大竹文雄『経済学のセンスを磨く』

大竹文雄先生から、ご著書『経済学のセンスを磨く』をご恵投いただきました。ありがとうございます。 (愛知の本社のほうに到着して回送されたため御礼とご紹介が遅くなり申し訳ありません)。経済学のセンスを磨く (日経プレミアシリーズ)作者: 大竹文雄出…

ブラック企業を早期公表?

今朝の日経新聞から。 厚生労働省は違法な従業員の長時間労働を繰り返す大企業に対し、是正勧告の段階で社名を公表する方針を固めた。毎月の残業時間が月100時間を超す従業員が一定割合を占める状況を対象にする方向だ。これまでは是正勧告に従わず、書類…

「「感情労働」フォロー」フォロー

あまり引っ張るのもなんですが、「感情労働」のエントリで育児支援について書いたところ貴様はどうすればいいと思っているんだとのご質問をいただき、やや誤解を招いている感もありましたのでもう一回フォローします。ということで内容はますます感情労働と…

野川忍『労働協約法』

明治大学の野川忍先生から、ご著書『労働協約法』をご恵投いただきました。ありがとうございます。労働協約法作者: 野川忍出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2015/05/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る書名のとおり労働協約に関する法解釈…

「感情労働」フォロー

こういうことを書くから怒られるんだろうと思うわけですが私は前々から「待機児童」という用語にかすかな違和感があり、つまり「待機児童」本人が主体的に保育施設に積極的に入りたいと思い、しかし入れないから待機しているのだという意識はあまりないんじ…

感情労働の報酬を上げるには

今日もまた日経新聞の連載特集「働きかたNext」を取り上げます。感情労働の話題なのですが、まずは引用しましょう。 介護、保育など気配りがいる職場で働き手が足りない。心身に負担がかかる割に報酬は安いからだ。良質なサービスの手本とされた「スマイルゼ…

八代尚宏『日本的雇用慣行を打ち破れ』

八代尚宏先生から、ご著書『日本的雇用慣行を打ち破れ−働き方改革の進め方』をご恵投いただきました。ありがとうございます。日本的雇用慣行を打ち破れ作者: 八代尚宏出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2015/04/23メディア: 単行本(ソフトカバー…

成果で評価?

きのうから日経新聞の連載企画「働きかたNext」が再開しています。今シリーズのテーマは「報酬を問う」となっておりますな。初日のきのうのお題は「お花見、その時給は/物差しは「成果」に」ですが、取り上げられているのは花見そのものではなく花見の場所…

経団連に「朝型勤務」普及を要請

どのタグにするか迷いました(笑)。ちょっと旧聞ですが一昨日の日経新聞に小さく報じられていました。 塩崎恭久厚生労働相は20日に東京・大手町の経団連を訪れ、出退勤の時間を前倒しする「朝型勤務」を企業に促す要請書を榊原定征会長に手渡した。塩崎厚…

「成果で評価」をめぐって

読者の方から日本労働弁護団の「エグゼンプションを「成果に応じた賃金制度」と喧伝することに抗議する声明」について見解を求められたので少し書く。普通であれば労働弁護団の声明をとりあげても議論がかみ合わなかろうと思うわけだが、しかし議論の整理の…

野川忍・山川隆一・荒木尚志・渡邊絹子『変貌する雇用・就労モデルと労働法の課題』

刊行されました。2-2「現場の実情を踏まえた法政策の検討−企業実務の立場から」を書いております。まとまったものを書いたのは久々だったのでかなり難渋して編集の方にご迷惑をおかけしました(申し訳ありません、って見てないか)。ただまあ私が入稿してか…

日経平田育夫氏が相変わらずな件

この見出しなら支障はなかろう(笑) さて昨日の日経新聞朝刊のコラム「核心」に同紙本社コラムニストの平田育夫氏が登場しておられましたのでご紹介したいと思います。本ブログでもときおり紹介してきたように同氏が経済部長を務めておられた時代の同紙の報…

みちのく銀行、継続雇用を70歳に延長

今朝の日経新聞で小さく報じられていました。 みちのく銀行は4月から、行員の定年後の継続雇用期限を65歳から70歳に延長する「キャリア70プラン」を導入した。少子化で新卒採用が難しくなると予想される中、豊富な知識や経験、人脈を持つシニア行員が…

専門型裁量労働制が適用できない大学教授

労働時間制度をめぐる議論はいまだに混迷しているようですが、それでもなんとか高度プロフェッショナル労働制の新設や裁量労働制の拡大をふくむ労働基準法改正法案もまとまり、まあ一歩前進と言うところでしょうか。もちろん国会審議はこれからなのでいつ成…

玄田有史『危機と雇用』書評

「キャリアデザインマガジン」に掲載した書評をこちらにも転載します。 この日曜日の毎日新聞に大竹文雄先生による格調高い書評が掲載されていたので、勝手に恥ずかしい気がしておりますが、まあ読み較べる人もいないでしょう。危機と雇用――災害の労働経済学…

NIRA「わたしの構想 高齢者が働く社会」

総合開発研究機構(NIRA)の辻明子さんから(だと思う)、機構の政策リーフレット「わたしの構想」No.9「高齢者が働く社会」をお送りいただきました。ありがとうございます。 以下から全文がお読みになれます。 http://www.nira.or.jp/pdf/vision9.pdf 「わ…

働き方改革の視点

きのうもちょっと書きましたが先週から今週にかけて日経新聞「経済教室」に八代尚宏先生、濱口桂一郎先生、阿部正浩先生という豪華メンバーが登場され、上中下の3回にわたって「働き方改革の視点」ということで論じられました。たいへん注目すべき論点が多数…

バスケットボール新リーグ・フォロー

昨日バスケットボールのJAPAN2014タスクフォースが開催されたとのことで各紙で報じられています。だいぶ細部が明らかになってきたようで、また読者の方から興味深い情報提供などもありましたので、フォローのエントリを書いておきたいと思います。この間春闘…

山口浩一郎監修・「統合人事管理」研究会編著『統合人事管理』

経団連出版の讃井暢子さんから、山口浩一郎監修・「統合人事管理」研究会編著『統合人事管理−グローバル化対応の法律実務』をお送りいただきました。ありがとうございます。統合人事管理―グローバル化対応の法律実務作者: 「統合人事管理」研究会,山口浩一郎…

小池和男『なぜ日本企業は強みを捨てるのか』

小池和男先生から、ご著書『なぜ日本企業は強みを捨てるのか−長期の競争vs.短期の競争』をご恵投いただきました。ありがとうございます。なぜ日本企業は強みを捨てるのか作者: 小池和男出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2015/02/26メディア: 単行…

「育休世代のジレンマ」のジレンマ

タイトルには実はあまり意味はありません(笑) 1月30日付のエントリ(「厚労省、夜10時以降の職員残業を禁止」http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20150130#p1)を書くときに発見したネタです。直接参考にしたのは(結局言及しませんでしたが)財務官僚の高田英…

バスケットボール新リーグ・4

だいぶ引っ張りましたが残された労使関係の話を少し書いて終わりたいと思います。 簡単に過去の経緯をみますと、バスケットボールの場合は1990年代半ばまでの企業チームの時代においては運動部を保有するような企業であればユニオンショップ制の労働組合があ…

安藤至大『これだけは知っておきたい働き方の教科書』

「オイコノミア」をはじめとして活発に情報発信に取り組んでおられる日大の安藤至大先生から、ご著書『これだけは知っておきたい働き方の教科書』をご恵投いただきました。ありがとうございます。これだけは知っておきたい働き方の教科書 (ちくま新書)作者: …

バスケットボール新リーグ・3

さて昨日の続きでJリーグの年俸制度をみてみましょう。よく知られている話ですがおさらいしますとJリーグの選手にはA・B・Cの3つの契約があり、Aが一般的な契約で年俸に上限も下限もありませんがJ1のクラブで15人以上25人以下と制限されています。これはJ1に…

バスケットボール新リーグ・2

一息ついたと書きながらまた数日バタバタしたわけですが、前回の続きでバスケットボールの新リーグ構想について書いていきます。前回同様あらためてのウラ取りはしていませんので誤りなどがあろうかと思いますがご容赦ください(ご指摘いただければ幸甚です…

バスケットボール新リーグ

ようやく一息ついたのでブログなど書こうと思います。時あたかも春季労使交渉たけなわであり、経済教室などのネタもあるにもかかわらずこの話かよと思われるかもしれませんがバスケットボールのリーグ統合に関する話です。かなり具体的な構想が示されたよう…

玄田有史『危機と雇用』

玄田有史先生から、ご著書『危機と雇用−災害の労働経済学』をご恵投いただきました。ありがとうございます。危機と雇用――災害の労働経済学作者: 玄田有史出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/02/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る第1…

『21世紀の資本』と格差の話

すでに相当程度旧聞に属する話ではありますが、私の手元にある「週刊エコノミスト」2月17日号が「ピケティにもの申す!」という特集を組んでいて、『21世紀の資本』に対する識者のコメントを掲載しています。中には研究者によるデータ、手法に関するものなど…