公共政策

中流の暮らし(2)

昨日の続きです。JILPTのなかの先生にご教示いただいたところクロ現ではなくNHKスペシャルであり、2回特集のうち1回めはすでに放送済とのことでした( “中流危機”を越えて 「第1回 企業依存を抜け出せるか」 - NHKスペシャル - NHK、台風の影響で放送日が変…

中流の暮らし(1)

先週の金曜日(9/16)に、(独)労働政策研究・研修機構が「『暮らしと意識に関する NHK・JILPT 共同調査』(一次集計)結果の概要」というプレスリリースが公表されました。「日本放送協会(NHK)と独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)は、人々の…

サマータイム

まずはこの件から。 安倍晋三首相は7日午前、2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長と首相官邸で会談し、全国一律で時間を早めるサマータイムの導入を検討するよう自民党に指示する考えを示した。森氏が大会期間中の暑さ対策としてサマ…

テクノロジーが日本の「働く」を変革する

もう一昨日になりますが、戸田淳仁先生にお誘いいただいてリクルートワークス研究所の標題イベント(http://www.works-i.com/tech/event.php)に参加してまいりました。人工知能などテクノロジーの進歩により、中には井上智洋先生のように人口の90%は仕事が…

ジャーナリストの政策論

何のことかと思われるかもしれませんが一昨日開催された働き方改革実現会議の話です。さっそく官邸のウェブサイトに資料が掲載されており、私としては第一の関心は前回の議事録で高齢者雇用に関する議論の内容を確認することだったのですが(いやほとんど報…

「働き方改革」の先にあるもの

聞くところによるとなにやら各地で講演して「間もなく非正規にも昇給や賞与・退職金の支給が必要になりますから経営者のみなさんはきちんと準備しておくように」と説いて回っている労働法学者というのがいるらしく困ったものだ。この前の土曜日にはNHKの「ニ…

吾妻橋氏の保育所不足対策

山籠もり中の14日のことですがNHKラジオで参議院予算委員会を中継していたので移動の車中で運転のかたわら聞いておりました。国会会議録検索システムは現時点で3月11日までしか掲載されていないのでうろ覚えなのですが、櫻井充先生が奨学金の話のあと国際医…

「「感情労働」フォロー」フォロー

あまり引っ張るのもなんですが、「感情労働」のエントリで育児支援について書いたところ貴様はどうすればいいと思っているんだとのご質問をいただき、やや誤解を招いている感もありましたのでもう一回フォローします。ということで内容はますます感情労働と…

「感情労働」フォロー

こういうことを書くから怒られるんだろうと思うわけですが私は前々から「待機児童」という用語にかすかな違和感があり、つまり「待機児童」本人が主体的に保育施設に積極的に入りたいと思い、しかし入れないから待機しているのだという意識はあまりないんじ…

感情労働の報酬を上げるには

今日もまた日経新聞の連載特集「働きかたNext」を取り上げます。感情労働の話題なのですが、まずは引用しましょう。 介護、保育など気配りがいる職場で働き手が足りない。心身に負担がかかる割に報酬は安いからだ。良質なサービスの手本とされた「スマイルゼ…

経団連に「朝型勤務」普及を要請

どのタグにするか迷いました(笑)。ちょっと旧聞ですが一昨日の日経新聞に小さく報じられていました。 塩崎恭久厚生労働相は20日に東京・大手町の経団連を訪れ、出退勤の時間を前倒しする「朝型勤務」を企業に促す要請書を榊原定征会長に手渡した。塩崎厚…

『21世紀の資本』と格差の話

すでに相当程度旧聞に属する話ではありますが、私の手元にある「週刊エコノミスト」2月17日号が「ピケティにもの申す!」という特集を組んでいて、『21世紀の資本』に対する識者のコメントを掲載しています。中には研究者によるデータ、手法に関するものなど…

「「ワシの年金」バカ」

なお上記で「「ワシの年金」バカが福祉を殺す」というエントリをご紹介しましたので、その本題についても一言書きたいと思います。hamachan先生のご趣旨はこういうものです。 マスコミや政治家といった「世間」感覚の人々の場合、福祉といえばまずなにより年…

RIETIシンポジウム(続き)

昨日の続きで9月6日のRIETIシンポジウムのご紹介と感想です。第1部の最後では、一橋大学の川口大司先生が大竹先生と西村先生の報告にコメントされた後、ご自身による賃金格差の日米比較研究の結果を紹介されました。 それによると、まず日本におけるフルタイ…

RIETI政策シンポジウム

一昨日開催されたRIETI政策シンポジウム「人的資本・人材改革」を聴講してまいりました。学習院の高年齢者雇用のシンポジウムに行こうかと考えていたところ鶴先生からお誘いをいただきましたので方針を変更しました。テーマは「ライフ・サイクルを通じた教育…

40歳定年説があまりにもひどすぎる件(続き)

ということで昨日の続きです。40歳定年説の理屈の筋が通っていない件についていくつか書きます。元ネタはこちらです。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120910/236616/ 早速ですが少し引用が長くなりますが、たとえば、 雇用の多様化の実現…

40歳定年説があまりにもひどすぎる件

と、喧嘩を売るようなタイトルをつけるから反発を買うわけですが。 それはそれとして、きのう書いたような経緯で東大の柳川範之先生がお書きになられたという40歳定年制の解説記事を発見したわけです。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120…

維新の会の不審な公約

日本維新の会の公約の原案が明らかになったそうで本日の読売新聞朝刊が短く伝えていましたが、もうどこからどのように突っ込めばいいものやら。 新党「日本維新の会」(代表・橋下徹大阪市長)が次期衆院選で掲げる公約の原案が25日、判明した。 基本政策…

生活保護フォロー

遅くなりましたが、20日に生活保護関連のエントリを書いたところ翌21日の日経新聞に関連記事が掲載されていましたので備忘的に。 生活保護費の増加を抑えようと、政府は保護費水準を引き下げる検討に入った。17日に閣議決定した2013年度予算の概算要求基準で…

城繁幸氏のまともすぎる生活保護論

城繁幸氏が貧困ジャーナリズム特別賞を受賞されたとのお知らせを読者の方からいただきました。いや正直驚いた。 私の認識は貧困ジャーナリズム大賞とは単なる身内褒めで朝日くらいしか記事にしないシロモノだというもので、まあ城氏についても「特別賞」扱い…