2006-01-01から1年間の記事一覧

日記

2006年も年の暮れとなりました。 このブログも、途中度重なる停滞はあったものの(笑)、どうにかこうにか「平日毎日」のペースを守って書き続けることができました。まあ、その分クオリティはかなり低下していますし、なによりもこれほどにネタのある時期に…

経労委報告に対する連合事務局長談話

きのうのエントリで経団連の経労委報告をとりあげましたが、連合は発表直後に「談話」を発表していますので、きょうはこれを見てみたいと思います。 日本経団連は、2006年12月に御手洗会長の新体制になって最初の「経営労働政策委員会報告」(以下「報告」)…

経労委報告のワーク・ライフ・バランス

もう2週間近く前の話になりますが、経団連が2007年版の「経営労働政策委員会報告」を発表しましたので、ざっと目を通してみました。 当然ながら、経団連の従来の主張の展開が中心ではあるわけですが、今年から経団連会長がキヤノンの御手洗会長、経労委の委…

今年の10冊「隠し球」版その2

ということで昨日の続き、残り5冊です。 小池和男・洞口治夫編『経営学のフィールド・リサーチ―「現場の達人」の実践的調査手法』 経営学のフィールド・リサーチ―「現場の達人」の実践的調査手法作者: 小池和男,洞口治夫出版社/メーカー: 日本経済新聞社発…

今年の10冊

今年は、このブログで取り上げてこなかった、いわば「隠し球」だけで「今年の10冊」を構成しようという趣向です。ネタがないときに、この企画のために面白い本を温存するのはけっこうツラいものがありました(笑)。もちろん、耐え切れず?(笑)すでに取り…

日記

昨年、今の勤務先で勤続20年になったので、5日間の記念休暇を付与してもらいました(もっとも、年次有給休暇利用なのですが)。その有効期限が本年末なので、先週(12/18〜12/22)駆け込みで取得しました。もっとも、けっこう仕事の関係で外出したりはして…

キャリア辞典「ワーク・ライフ・バランス」(2)

「キャリアデザインマガジン」の記事、「キャリア辞典」の「ワーク・ライフ・バランス」の第2回です。先日発表された経団連の「2007年版経営労働政策委員会報告」でもワーク・ライフ・バランスが大々的に取り上げられており、今後さらに流行するかもしれま…

川喜多喬編・小池和男監修『女性の人材開発』

女性の人材開発 (キャリア研究選書―シリーズ日本の人材形成)作者: 小池和男,川喜多喬出版社/メーカー: ナカニシヤ出版発売日: 2006/10/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見る「キャリアデザインマガジン」のために書…

甘利経産相

労働ビッグバンの集中審議、柳沢厚労相に続いては、攻める立場(?のはず)の甘利経産省の発言をみてみます。 各論で4点申し上げる。まず1点目が再チャレンジ。社会全体で人材育成を行う仕組みの強化である。人的資本は我が国の最大の資源であり、人材育成…

柳沢厚労相その2

昨日の続きで、資料説明のあとの議論のやりとりでの柳沢厚労相の発言から。 (八代議員)…長期雇用はよい慣行というのは全くそのとおり。ただ、国が規制しなければ、企業はあえて長期的視野に立った人的資本の蓄積をしないということはない。そういう規制は…

柳沢厚労相

先月末に行われた経済財政諮問会議での、例の「労働ビッグバン」についての集中審議の議事概要が公表されています。 http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/shimon-s.pdf 八代先生の「労働ビッグバン」に関する所論はもちろん興味深いわけですが…

ホワイトカラー・エグゼンプションは何のため?

一昨日来取り上げている笹島芳雄明治学院大教授の「経済教室」に関連して、もうひとつ大きな疑問があります。 きのうも紹介したとおり、笹島氏は最初の4分の1くらいの分量をさいてWLBの重要性を説き、最後にも「自律的労働条件制度導入の条件としては、…

なんとなく、そんな気はするけれど

昨日の続きです。 昨日の日経「経済教室」、笹島氏は論考の後半で日米の条件の違いを説き、日本のWEに十分慎重な設計を求めています。 米国では個人の担当業務が職務記述書で明確に規定されており、自己責任で自分のペースで働くことができ、在宅労働も可…

「自律的労働時間制 慎重に」

今日の日経「経済教室」の「労働契約を考える」シリーズは笹島芳雄明治学院大教授が登場し、「自律的労働時間制 慎重に」との見出しでWE慎重論を展開しておられます。 笹島氏はまずワーク・ライフ・バランス(WLB)について述べられ、それが日本で実現…

労使の自治に委ねよ

きょう(12月12日)の日経「経済教室」に、安藤至大日大助教授の「労使の自治に委ねよ」という論考が掲載されています。「労働契約を考える」というシリーズのようです。「ホワイトカラー・エグゼンプション制」(WE)に関する内容が中心となっています。 …

日記

諸般の事情でブログが山ほどたまってしまいました。ちょうど、ネタが非常に多い時期だったのでいささか忸怩たるものがあるのですが、ぼちぼち追いついていきたいと思います。ということでこのエントリは実際には12月27日に書いています。飛ばしていくので中…

郷に入りては

週末の新聞報道から。 米スポーツブランド「リーボック」を扱うリーボックジャパン(東京・渋谷)の元部長の男性(45)が執拗(しつよう)に退職を強要され、うつ病になったとして、川崎南労働基準監督署が労災を認定していたことが、8日分かった。 同日、…

在日米国商工会議所、年収800万円でホワイトカラー・エグゼンプショ

まさに今日、労働条件分科会が開催されているわけですが、これはきのうの日経産業新聞から。 在日米国商工会議所(ACCJ)は6日、事務系従業員(ホワイトカラー)の給与を労働時間ではなく、仕事の成果で決める「自律的労働時間制度(日本版ホワイトカラ…

キャリア辞典「ワーク・ライフ・バランス」(1)

キャリアデザインマガジン第52号の「キャリア辞典」で「ワーク・ライフ・バランス」を取り上げます。「ファミフレ」なんかも絡めて、長めの連載になりそうな予感がします。日経テレコンを使うのはとても便利な私の得意技です(笑)。

川喜多喬・菊地達昭・小玉小百合『キャリア支援と人材開発』

先進企業の挑戦 キャリア支援と人材開発作者: 川喜多喬,小玉小百合,菊地達昭出版社/メーカー: 経営書院発売日: 2006/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るキャリアデザインマガジン第52号のために書いた書評です。 共著者のひとり小玉小百合…

最低賃金(3)

キャリアデザインマガジン51号に載せた「キャリア辞典」を転載します。「最低賃金」はこれで最終回です。あれこれ書いていますが、職種別設定賃金なるものは「不要」というのが私の率直な感想です(産別最賃も不要と思います)。行政の仕事はコスト・パフォ…

佐藤博樹・堀有喜衣・堀田聰子『人材育成としてのインターンシップ−

「はまぞう」でリンクを入れられなかったのですが、キャリアデザインマガジンの前号のために書いた書評です。 『人材育成としてのインターンシップ−キャリア教育と社員教育のために−』 佐藤博樹・堀有喜衣・堀田聰子著 2006.10.20 労働新聞社 私は採用担当者…

経済財政諮問会議の集中審議

新メンバーになって以降、経済財政諮問会議では毎回テーマ・分野を決めて集中審議を実施しているようですが、昨日は「労働市場改革」についての集中審議が行われたようで、さっそく内閣府のホームページに提出資料がアップロードされています。 http://www.k…

労働契約法はどこへ行く その3

解雇の金銭解決は、またしても先送りになってしまうようです。 先般の労基法改正の際に導入される予定で、審議会の建議にまでなったものが結局法制化されず、今回こそはというところではなかったかと思うのですが…。 (3) 解雇に関する労働関係紛争の解決方法…

労働契約法はどこへ行く その2

きのうの続きです。それにしても、昨年出された研究会報告が膨大な内容を含んでいたことを思うと、今回のペーパーはずいぶん軽量になったものだという印象があります。もともと、どう考えても来年の通常国会に間に合わせるのは時間的に無理があった感がある…

労働契約法はどこへ行く

先週火曜日の労働条件分科会で、「今後の労働契約法制について検討すべき具体的論点(1)(素案)」が示されましたので、見ていきたいと思います。 1 労働契約の成立及び変更について (1) 合意原則 労働契約は、労働者及び使用者の合意によって成立し、又は変…

賃金出し惜しみの構造、ねぇ。

今朝の日経新聞の社説は、全欄を使って「賃金出し惜しみの構造どう脱するか」と題して論じています。 「いざなぎ景気」を超えて4年10カ月続いた景気拡大をこのまま持続できるかどうか。米国経済の減速などで輸出環境の先行きが怪しくなる中で、個人消費の動…

労働時間制度に関する経済同友会の見解

21日の労働条件分科会で労働契約法についても素案が出てきましたので、それに対するコメントも書いていきたいところですが、同じ日に労働法制に関する経済同友会の提言もタイミングよく出てきましたので、労働契約法の話の前に、先日連載した労働時間法制の…

パート労働法 その5

今日で最後になります。均衡処遇以外の論点についてです。 3 通常の労働者への転換 指針においては、通常の労働者への転換のための措置を講ずるよう努めるものとしているところであるが、以下のような実施状況も勘案し、今後のあり方をどのように考えるか。…

パート労働法 その4

今日は教育訓練と福利厚生に関する均衡処遇です。 <教育訓練> 指針においては、教育訓練について、短時間労働者の就業の実態に応じて実施するよう努めるものとしているところである。その種類は、職務・職種別の研修、法令遵守・企業倫理研修など様々であ…