2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

とりあえず「労働ビッグバン」

濱口先生から出されていた宿題です。ゆっくり取り組む時間がないのですが、そろそろやらないと忘れそうなので、とりあえず直観的なところを。まずは、経済財政諮問会議の民間議員ペーパーをみますと、こうなっています。 ② 労働市場の効率化(労働ビッグバン…

鉄鋼、「継続協議」で賃上げ実施へ

週末の新聞記事から。 新日本製鉄とJFEスチールは2007年度に賃上げに踏み切る。JFEは07年度からの2年分で一人あたり換算で1500円程度とする。新日鉄は今後金額を詰める。鉄鋼大手の賃上げは六年ぶり。業績回復を背景に、国際競争力の維持・強化には人…

おしらせ(宣伝)

日経シニア・ワークライフ・フォーラムin名古屋「日経シニア・家計シンポジウム」というのに出ることになりました。 ■日時:2006年11月9日(木) ■会場:愛知厚生年金会館(愛知県名古屋市千種区池下町2-63) ■主催:日本経済新聞社 ■後援:内閣府、厚生労働…

最低賃金(1)

一昨日のエントリに続き、キャリアデザインマガジンのために書いた「キャリア辞典」を転載します。 なにせバタバタと時間がないので、このブログで扱ったネタを流用しています(笑) 最低賃金(1) このところ、日本の社会で経済格差が拡大している、あるい…

日記

きょう、会議出席のために名古屋発7:47の東京行のぞみ82号に乗ったのですが、静岡駅を過ぎたあたりで立ち往生してしまいました。下り列車で人身事故(あとで見てみたら、線路上に入り込んでいた人がはねられたらしい)があり、非常停止信号が出たので止まっ…

小島貴子『就職迷子の若者たち』

就職迷子の若者たち (集英社新書)作者: 小島貴子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/09/01メディア: 新書 クリック: 37回この商品を含むブログ (31件) を見る「キャリアデザインマガジン」のために書いた書評を転載します。なかなかの良書と思います。

最低賃金は低すぎるか その2

今日は最低賃金に関するコメントへのリプライを書きます。これも「低すぎるか」というタイトルにしていますが、なにも「低すぎない」という主張をしようというわけではありません(低すぎるというつもりもありません。要するに水準の議論をする気はないので…

ところで、成果主義は本当に格差を拡大させるのか?その3

なにかとバタバタしていてブログがたまって仕方ありません(泣)。このエントリは10月30日に書いています。というわけでコメントへのリプライは本文で書かせていただきます。 まずは成果主義と格差に関するコメントへのリプライの続きです。 # ぐう 『そもそ…

思い切った正社員化

昨日の日経新聞に、またしても非典型雇用の正社員化の記事が掲載されていました。 アパレル大手が販売職の雇用形態を契約社員から正社員に切り替え始めた。婦人服のサンエー・インターナショナルでは9月から契約社員約1000人が正社員になった。ワールドも販…

育児休業給付の引き上げもいいかもしれないが

昨日の日経新聞によると、厚生労働省は少子化対策として育児休業給付の一段の引き上げを検討しているそうです。 厚生労働省は会社員の育児休業取得率を引き上げるため、2007年度から雇用保険に新たな支援制度を設ける方針を固めた。企業が育休をとる社員への…

橘木俊詔『格差社会』

格差社会―何が問題なのか (岩波新書)作者: 橘木俊詔出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/09/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 170回この商品を含むブログ (133件) を見る橘木俊詔『格差社会』の疑問点シリーズその2です。 最低賃金は低すぎるか 橘木…

若年者雇用の指針

もう1日引っ張ります(笑)。先週月曜日(6日)の雇用対策基本問題部会の会合では、その前回(9月27日開催、http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20060927で若干コメントしました)に提起された、若者の雇用について「国は事業主が適切に対処するための指針を…

雇用対策法における外国人労働者

同じネタで3日めです。外国人労働者問題を雇用保険法に書き込むこと自体は、それほど問題はないと考えるのがあるいは自然なのかもしれません。実際、日系人労働者のように深刻な実態が一部にすでに存在する問題もありますし、結局のところはこれをもとにど…

「年齢に関わりなく働き続ける」って…。

昨日のエントリの続きです。 さて、現行雇用対策法の高齢者雇用に関する記述を「発展」させて「年齢に関わりなく働き続けることができる社会の実現」と変更するというのは、かなり気になります。もちろん、これとてこれを受けて検討される具体的な施策如何で…

雇用対策法の改正

先週金曜日(6日)に労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会が開催され、その資料で、雇用保険法の見直しに関して「新たに国の講ずべき措置として規定することが考えられる事項」の案が提示されましたので、ご紹介したいと思います。 若年者対策…

ところで、成果主義は本当に格差を拡大させるのか?その2

10月6日のエントリについて、興味深いコメントをいただきました。ブログがたまってどうにもならないので(このエントリは実際には10月17日に書いています)、新たなエントリで回答することで数を稼ごうと思います(笑)。 さて、いただいたコメントは次のよ…

ところで、成果主義は本当に格差を拡大させるのか?

きのうの関連で、ちょっと議論の整理が必要かな、と思ったので。橘木先生は、成果主義が格差を拡大させることは自明であるとされているようです。 成果主義賃金が導入されれば、労働者間の賃金格差の拡大が生じます。したがって、成果主義賃金を導入する企業…

橘木俊詔『格差社会』

格差社会―何が問題なのか (岩波新書)作者: 橘木俊詔出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/09/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 170回この商品を含むブログ (133件) を見るどうも違和感の残る本です。いくつか書いていきたいと思います。もちろん、他の…

ボラバイト

これまで「キャリアデザインマガジン」の書評をこのブログに転載していますが、考えてみれば「キャリア辞典」だって転載して悪いことはないでしょう。というわけで以下に転載します。いや、最近あれこれあって、ブログがたまって仕方ないので(笑)

新首相

安倍晋三新首相が誕生しましたが、売り物の「再チャレンジ」に関連して、労働分野ではパート労働者への社会保障の適用拡大、均衡処遇に向けた法的措置、新卒一括採用の見直しなどが掲げられています。 最低賃金にふれていないのは上出来でしょう。それにして…

友野典男『行動経済学』

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)作者: 友野典男出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/05/17メディア: 新書購入: 35人 クリック: 411回この商品を含むブログ (197件) を見る「キャリアデザインマガジン」のために書いた書評です。かなり…