2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日本政治の末期症状

今朝の毎日新聞から。 自民、公明両党は28日、現行は一律25%の時間外労働の賃金割増率について、月に60時間を超える部分は50%とすることなどで大筋合意した。長時間労働を強いる企業に負担増を求め、労働時間短縮を図るのが狙いで、日本経団連も容…

Hidden Talent

日経ビジネスのウェブサイト「NBonline」のポスト成果主義連載特集で、"Hidden Talent"=「隠れた人材」という考え方が紹介されていました。紹介者はボストンコンサルティンググループシニアパートナー兼マネジングディレクターのアンダース・ファーランダー…

権限を与えるゆとり

日経は今年「働くニホン」という連載コラムを掲載していて、今週は月曜日から「やる気再点火 現場発」というシリーズを展開しています。かつての日経の論調を考えると「おまえが言うかおまえが」の感は禁じ得ず、いささか気持ち悪いものがありますが、それで…

キャリア辞典「人間力」(3)

「キャリアデザインマガジン」第78号に掲載したエッセイを転載します。 人間力(3) 「人間力」に詳細かつ具体的な定義を与えたのは、平成14年に経済財政諮問会議が「人間力戦略」を打ち出したのを受けて平成15年に内閣府に設置された「人間力戦略研究会」…

川喜多喬・小玉小百合編『実証研究 優れた人材のキャリア形成とその

実証研究 優れた人材のキャリア形成とその支援作者: 川喜多喬,小玉小百合出版社/メーカー: ナカニシヤ出版発売日: 2008/04メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見る「キャリアデザインマガジン」第87号のために書いた書評を転載しま…

なんか、おかしい

きょうの日経新聞夕刊の記事です。 派遣労働者の労災が、製造業への派遣解禁後に急増していることが二十一日までに、厚生労働省調査で分かった。派遣が解禁された二〇〇四年(一、二月は未集計で十カ月分)の被災者は六百六十七人だったが、〇七年は五千八百…

人事管理からみた若年非正規雇用問題(2)

きのうの続きです。後半は対策編です。 2.若年非正規雇用問題への対策 ■解雇規制緩和論の検討 それでは、若年非正規雇用問題への対策としてどのようなものが考えられるだろうか。まず、世間の一部には「解雇規制の緩和・撤廃」を若年非正規雇用対策として主…

人事管理からみた若年非正規雇用問題(1)

そろそろいいかな、という気がしてきましたので(本当か?)、今年の4月に発表された総合研究開発機構(NIRA)の報告書『就職氷河期世代のきわどさ―高まる雇用リスクにどう対応すべきか』に寄稿した「人事管理からみた若年非正規雇用問題」を転載しておきた…

裁判員休暇、道半ば

今朝の日経新聞朝刊から。最高裁もかなり頑張ってはいると思うのですが…。 来年から始まる裁判員制度に向け、連合は有給の「裁判員休暇」に関する労働協約の締結を二〇〇八年春闘の方針に加えたものの、協約締結を妥結したのは傘下の単位組合約一万二千のう…

中国の労働力ミスマッチ

北京五輪もたけなわの中国ネタです。日経夕刊の「ニュースの理由」というコラムです。「村山宏」との署名があります。 中国南部広東省の経済特区、深土川市は七月から月間の最低賃金を一七・六%増の千元(約一万六千円)に引き上げた。消費者物価上昇率の倍…

情熱も資本

販売や利益率など厳しい「必達目標(コミットメント)」を社員に課してきた日産自動車。今年度中に人事評価で最低ランク「D」の社員を対象にした新たな教育制度を本格導入する。 社員全体の能力を底上げする狙いを込めた同制度は、名付けて「ローパフォーマ…

霞ヶ関の若手官僚に新手当

人事院は十一日まとめた二〇〇八年度の国家公務員(一般職)の給与勧告で、中央省庁の本省に勤務する若手職員らに新たな手当を〇九年度から支給するよう求めた。景気の低迷で伸び悩む民間企業の賃金動向を踏まえ、〇九年度の月給と期末・勤勉手当(ボーナス…

製鋼所の年次有給休暇

月曜日の日経から。 神戸製鋼所は二〇〇八年度から、全社員を対象に労働時間を年間百時間減らす。残業の削減が柱で、二十四時間操業の製鉄所を除き、夜十時以降の深夜労働を原則禁止する。部下の休日出勤を減らすよう管理職に通告し、有給休暇は年間五日以上…

全社会保険事務所に強制徴収専任担当者

社会保険庁は二〇〇八年度から三百十二すべての社会保険事務所に強制徴収の専任担当者を配置する。七日発表した〇七年度の国民年金保険料の納付率は六三・九%と、二年連続低下し、収納対策は喫緊の課題。ただ年金記録問題に人手を割かれており、今後納付率…

hamachan先生転身す。

政策研究大学院大学教授を退任されてその後の去就が注目されていた(?)hamachan先生こと濱口桂一郎氏ですが、独立行政法人労働政策研究・研修機構の労使関係・労使コミュニケーション部門統括研究員となられたようです。 http://www.jil.go.jp/profile/kha…

注目記事クリッピングと一言コメント

ということで、まず今朝の日経から。 日本航空は七日、同社の最大労組と、中核子会社である日本航空インターナショナル(東京・品川、従業員約一万七千人)従業員の基本給と諸手当を一律五%削減することで合意した。今回の合意により年間百億円のコスト削減…

日記

と書きましたが、そこそこネタもありますので、この期間の新聞記事をネタにまた「注目記事クリッピングと一言コメント」を書いていきます。

日記

管理人海外出張等のため、8月18日までブログをお休みします。

最賃、今年も二桁引き上げ

最低賃金法改正を受けて、初めての最賃改定が「平均15円」でまとまったそうです。実態としては、法改正が遅れたために今年が初めてになりましたが、実際には2年めということで、2年続けて二桁アップとなり、一応引き上げの流れは定まりつつあるようです。 …

キャリア辞典「人間力」(2)

「キャリアデザインマガジン」第77号のために書いたエッセイを転載します。7月15日のエントリの続きです。 人間力(2) 「人間力」の経済財政諮問会議における初出は、平成14年5月13日に開催された平成14年第12回経済財政諮問会議に提出された民間議員ペ…

大竹文雄『格差と希望』

格差と希望―誰が損をしているか?作者: 大竹文雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/06メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 76回この商品を含むブログ (37件) を見る「キャリアデザインマガジン」第77号のために書いた書評を転載します。 この本は、著者…

規制では解決しない派遣労働の問題by日経社説

立て続けに派遣ネタになりますが、日本経済新聞は今日の社説で派遣法改正を取り上げ、「規制では解決しない派遣労働の問題」と題して批判的に論評しました。 まずは、今回の議論の中で肯定できる部分をあげています。 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関…

苦心の産物?

派遣労働が政治の集中砲火を浴びる中、7月28日に厚生労働省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」の報告書が発表されました。この研究会は、そもそも労働政策審議会の需給部会で労使の議論がなかなかまとまらず、有識者による研究会に議論の材…