2012-01-01から1年間の記事一覧

実務と学説

ある労働研究者の方(規制緩和派ではありません)から、今般の労働契約法で有期労働5年で無期転換とされたことで大学の現場が非常に困っているというお話をうかがいました。ポスドクがいくつかの有期契約の仕事を経て大学などでパーマネントの仕事に就くとい…

本日のドラフト会議、指名された選手されなかった選手、なにかと悲喜こもごもでありましょうが、とりあえず菅野智之投手は一年越しで希望どおり読売の指名を受けたようでご同慶です。戦力均衡化のためにはなんらかの規制が必要であることは大方の経済学者が…

採用基準が明確化できるわけがないよね

日経新聞朝刊で「大学開国」という特集記事が連載されていますが、今日の内容が企業の採用と表裏になった非常に興味深いものでしたので備忘的に転載しておきます。 「断念するしかないですね」。2011年5月、九州大幹部13人が参加した入学試験審議会で有川節…

最低賃金の改定

なんか非常に間が空いてしまいましたが「賃金事情」2614号(2011年9月5日号)に寄稿したエッセイを転載します。いやすでに今年の最賃の改定もすんでしまっているわけではなはだしく今さらの感がありますが。なおタグは労働政策と迷いましたがこちらにしまし…

沖縄の話

私は基地問題についてはなんらの知識も意見もありませんしセンシティブアイテムだろうと思うのでここで書くのもどうかとは思うのですが一言だけ。書いた以上のことを言うつもりはありません。YOMIURI ONLINEから。 米兵暴行への抗議、沖縄県議会が全会一致で…

早いもので再来年には日本キャリアデザイン学会が10周年を迎えるということで、私にその記念事業委員会の委員になれというご要請がありました。なぜ私。これはおそらく長いこと発行されていないキャリアデザインマガジンをとっとと出せということではないか…

日本キャリアデザイン学会中京支部研究会

私が不義理に不義理を重ねて不義理の3乗か4乗くらいになっている日本キャリアデザイン学会中京支部の研究会が開催されます。みなさまふるってご参加ください。いやほんと宣伝くらいはお手伝いせねば。 静岡方式でいこう!行動療法を学ぶ180分情熱・愛あふれ…

久々に労働の原稿を書いたのですが、そういえば載せると予告していた原稿を載せないままになっていたことに気づきました。明日以降、追い追い載せていこうと思います。ちなみに今回の原稿は匿名で出ます。

野川忍『わかりやすい労働契約法第2版』

野川忍先生から、ご著書『わかりやすい労働契約法』の第2版をご恵投いただきました。ありがとうございます。わかりやすい労働契約法〔第2版〕作者: 野川忍出版社/メーカー: 商事法務発売日: 2012/10/09メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (…

求められる人材

本日の日経新聞朝刊に、企業の採用担当者の座談会が掲載されていました。「旭化成、キリンホールディングス(HD)グループ、日産自動車、日本マイクロソフトの人材開発担当者らが参加。」ということで、それぞれの役職をみても採用第一線の責任者といった…

被災地訪問

昨日書きましたとおり、日本キャリアデザイン学会研究大会の被災地見学プログラムに参加して石巻市に行ってまいりました。 ご案内・ご説明いただいたのは地元の中小企業経営者の方で、震災前は原発関連の施設の据付作業の請負などをされていたそうです。震災…

なんの因果か(笑)地質学を付け焼刃する今日この頃。いやもちろん因果はあるわけではありますが。中村恵先生も言われるように広く興味を持って知見を広めることは大切だ、と内心で正当化してみる(笑)。

日本キャリアデザイン学会研究大会

ということで学会つながりで、もう一か月以上も前に開催された表記学会の感想を簡単に書いておきたいと思います。2012年9月15日(土)・9月16日(日)の両日、「前へ!!生活・家族・仕事、そしてキャリアデザイン」をテーマに東北学院大学で開催されました。 もっ…

今日は学習院大学で日本労働法学会の大会が開催されておりますが私は自宅で休養です。大学もずいぶんバリヤフリーになってますが、まともに歩けないので無理もできませんし鎮痛剤のせい(ばかりではないか)でたぶん寝るでしょうし。わが身のこととなってみ…

改正高齢法

参議院で問責決議を可決する前に採決して成立させたわけですから対決法案ではなかったことは明らかで、まあ自民党も直近の選挙公約に掲げていた(http://www.jimin.jp/policy/pamphlet/doc/j_file2010.doc)わけなので「心身の故障のため業務の遂行に堪えな…

そういえばもうだいぶ前ですが労働政策審議会臨時委員をクビにするぞという辞令をお送りいただきました。ということでめでたく放免と相成ったわけですが、今さらながら改正高齢法はまずまず無事に成立したようでご同慶です。という経緯もありこれには一言あ…

平成24年版労働経済白書

http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/12/ 出た直後に一言だけ感想を書いたのですが、もう少し敷衍してみたいと思います。 今回の白書の最も主要な主張は「まとめ」にある以下のポイントでしょう。 日本経済においては需要不足が続いているが、国内需要…

なんか思い切り久々になってしまいましたが、ここで少しブログなども書こうかと思ったのは左足を骨折して出張がいくつかキャンセルになり時間の余裕ができてしまったからです。鎮痛剤を飲んでいるせいで眠い(笑)。 さてこの間あまりに多くのことがあったの…

労働経済白書がダメらしい件

まあ民主党政権下のものですから致し方ないとしたものでしょうが、それにしても連合白書じゃないかと思いましたぜ。 「らしい」としたのはまだ全文をきちんと読み込んでいないからで、その結果評価が変わる可能性はありますので為念(だから日記タグにした)…

生活保護フォロー

遅くなりましたが、20日に生活保護関連のエントリを書いたところ翌21日の日経新聞に関連記事が掲載されていましたので備忘的に。 生活保護費の増加を抑えようと、政府は保護費水準を引き下げる検討に入った。17日に閣議決定した2013年度予算の概算要求基準で…

子どもにもわかるように言ってください、ってのは私は子どもですと言っているのに近いんじゃないかとニュースを見ていて思いました。そういや思い通りにしてもらえるまで求め続けるぞってのも子どもにありがちな行動様式のような気が。

城繁幸氏のまともすぎる生活保護論

城繁幸氏が貧困ジャーナリズム特別賞を受賞されたとのお知らせを読者の方からいただきました。いや正直驚いた。 私の認識は貧困ジャーナリズム大賞とは単なる身内褒めで朝日くらいしか記事にしないシロモノだというもので、まあ城氏についても「特別賞」扱い…

ポピュリズム

日経新聞出身(まだ客員ではあるのようなので不正確かもしれませんが)の政治ジャーナリスト、田勢康弘氏が四国新聞で「愛しき日本」というコラムを連載しておられます。先月、今月と、我が国政治のポピュリズムぶりを憂う記事を書いておられ、政権・政党に…

いただきもの

21世紀政策研究所様から、研究プロジェクト報告書「日本の通商戦略の課題と将来展望」と「政権交代時代の政府と政党のガバナンス」および21世紀政策研究所新書『日本の通商政策のあり方を考える』をお送りいただきました。ありがとうございます。 同所のウェ…

日記

「てめえら人間じゃねえ叩っ斬ってやる」ってのは人間は叩っ斬ってはいけませんというのが前提だと思います(笑)。hamachan先生のブログから拾ったネタです。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-1bec.html 久しぶりの権丈節。慶應義…

日経社説が微妙な件

日経新聞は一昨日の社説で「人材の処遇も育成も「世界標準」に」と訴えました。「日本型雇用では戦えぬ」など、刺激的な小見出しが並んでいるのですが、読んでみるとかなり微妙な感じです。 …創業から100年余りたつ日立製作所。「日本的経営」の代表例である…

時間外協定の上限

あらかじめお断りしておきますがネタです。東京新聞で一昨日報じられていました。 東証一部上場の売り上げ上位百社(二〇一一年決算期)の七割が、厚生労働省の通達で過労死との因果関係が強いとされる月八十時間(いわゆる過労死ライン)以上の残業を社員に…

金融経済の専門家、最低賃金を語る

ということなのですが全体版の配信は31日ということで、現時点では寄せられた順に各専門家の個別回答がバラバラと送信されている段階です。これまで回答があったのが信州大学経済学部教授の真壁昭夫氏と経済評論家の水牛健太郎氏、伊藤忠商事チーフエコノミ…

ベストセラー作家村上龍氏の主宰するメールマガジン「JMM」、今回のお題は最低賃金ということで少し見てみました。それにしてもこの村上龍というお方、ものごとにシラけた態度をおとりになるのはご自由ですしそれが格好いいと思って自己陶酔にひたられる…

「公務員の協約締結権」フォロー

hamachan先生から7月23日のエントリ(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20120723#p1)にコメント(http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-39ac.html)を頂戴しましたのでお返事を。 わたくしは行政改革懇談会などというところにはまったくア…