いただきもの

21世紀政策研究所様から、研究プロジェクト報告書「日本の通商戦略の課題と将来展望」と「政権交代時代の政府と政党のガバナンス」および21世紀政策研究所新書『日本の通商政策のあり方を考える』をお送りいただきました。ありがとうございます。
同所のウェブサイトで、報告書はPDFファイル、新書は電子ブックで、いずれも全文がごらんになれます。
http://www.21ppi.org/pdf/thesis/120810_01.pdf
http://www.21ppi.org/pdf/thesis/120806.pdf
http://www.21ppi.org/pocket/index.html#26
政権交代時代〜」については「短命政権と決められない政治を打破するために」というパンフレットも準備されています。
http://www.21ppi.org/pdf/thesis/120810_02.pdf
「通商戦略〜」は基本的に自由貿易推進の理論武装という感じですが、関学の井口泰先生による人の移動についての章もあって周到だなという感じがします。結論部分だけ備忘的に抜き書きしておきます。

FTA・TPP 戦略を補完する形で、東アジアを中心として、国際的な人の移動を促進する戦略を立案することが重要である。その場合、先進国が一方的に途上国の人材を確保し、頭脳流出を促進するのでなく、互恵的な人の移動の戦略を構想することが重要である。また、低賃金労働の途上国の労働者を、先進国が導入して、国内労働市場を悪化させることも、当然のことながら、回避しなければならない。
(p.146)

政権交代時代〜」は、首相と党首の任期の統一、両院協議会の改革・活用、参議院改革、選挙日程の統合、あるいはマスコミへの注文など、人の問題というよりはシステム面での問題の指摘がメインになっています(まあ「政治家の資質の向上」という章もありますが)。