政策

安衛法改正法案修正

さて今朝のNHKニュース「おはよう日本」で、現在国会上程中の労働安全衛生法改正法案が修正されそうだとのニュースが報じられる中でおやと思ったことがありましたので備忘的に書いておきます。まあ出勤前の聞き流しなので聞き違いということもあろうかと思っ…

労働条件分科会

土曜日に所用あって原宿の代々木第2体育館に出向いたのですが、ちょうど反原発と思しき方々がデモ行進しているのと遭遇しました。ふだん目にするデモ行進と異なり、太鼓や鐘を調子よく鳴らしての景気のいい行進で、まあ世間にご迷惑のない範囲であれば盛り上…

労働政策を考える(29)雇用形態による均等待遇原則

水道橋駅前を妙に聞き取りにくく何言ってるかわからない声の宣伝カーが通るのでなにかと思ったら世界経済共同体党でした。そりゃまあ何度も選挙に出ていて幸福実現党よりはるかに歴史はあるわけですし(規模は大差ですが)、街宣車とかあっても不思議ではな…

労働政策を考える(28)震災後の雇用対策

「賃金事情」2611号(2011年7月5日号)に寄稿したエッセイを転載します。1次補正の説明なので今となっては激古です。 http://www.e-sanro.net/sri/books/chinginjijyou/a_contents/a_2011_07_05_H1_P3.pdf 3月11日に発生した東日本大震災は、雇用面でも被災…

労働政策を考える(27)パート労働法見直しの論点

「賃金事情」2609号(2011年6月5日号)に寄稿したエッセイを転載します。 http://www.e-sanro.net/sri/books/chinginjijyou/a_contents/a_2011_06_05_H1_P3.pdf この2月から、厚生労働省の「今後のパートタイム労働対策に関する研究会」がスタートしました。…

RIETI政策シンポジウム(3)

きのうの続きで、2日のRIETI政策シンポジウム第3部のパネルディスカッションの感想を書きたいと思います。 最初に「日本はひとつ」仕事プロジェクトを仕切られた厚生労働省の藤沢勝博雇用対策課長から被災地の雇用の現状と雇用対策について説明があり、続け…

RIETI政策シンポジウム(2)

さて金曜日の続きでRIETI政策シンポジウムの感想です。午後のセッションはまず労働法学者3人が報告に立ちました。 最初は東大社研の水町勇一郎准教授で、日米欧の非正規労働法制を比較し、EU実態型の合理的理由のない雇用形態を理由とした不利益取り扱いの…

RIETI政策シンポジウム

既報のとおり経済産業研究所のRIETI政策シンポジウム『賃金・処遇改革と「ポスト3.11」の雇用・労働政策』のパネルディスカッションに参加してまいりました。 http://www.rieti.go.jp/jp/events/11120201/info.html 10:05 - 10:45 報告(総論) 鶴 光太郎 (R…

失業給付の罠

今朝の日経新聞から。 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島で、雇用情勢がなかなか好転しない。厚生労働省が29日発表した10月の職業紹介状況によると、ハローワークでの求職者1人に対する求人の割合を示す「有効求人倍率」は、宮城が0.74倍、福島が0.68…

派遣法改正法案、修正へ

今朝の日経から。派遣法の成立に向けて、民主党が法案修正で大幅に譲歩するようです。まあこのあと高齢法の改正や有期労働契約の話などをやりたいというのであれば、さすがに派遣法はいい加減になんとかしなければならないという事情でしょうか。 民主党は国…

漫画家の労働者性、じゃなくて。

先週のエントリで日経電子版の「日本の若者はなぜ立ち上がらないのか」という記事を取り上げたのですが、これが掲載されていた日経電子版の「ライフ」というコンテンツが実は面白いことを発見しました。今日は売れっ子漫画家の弘兼憲史氏のエッセイをご紹介…

基本問題部会

きのうも書きましたが更新を休んでいる間にも労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(長いな)が開催され、本日もさきほど開催されまして今戻ってきました。 高年齢者雇用に関してはまだ平行線という感じですが、一つだけ感想(ネタタグでもいい…

クルーグマン

きのうの日経新聞に、米国の大物経済学者、プリンストン大のクルーグマン教授のインタビュー記事が掲載されていましたので備忘的に。 ポール・クルーグマン・プリンストン大学教授は、都内で日本経済新聞記者に「今後、世界は50%以上の確率で景気後退に陥る…

有期労働契約の均衡待遇(続き)

昨日の続きです。RIETIの鶴光太郎先生の「経済教室」から。 欧州でもパート、有期雇用の均等処遇は欧州連合(EU)指令で定められている。しかし実態は、東京大学の水町勇一郎氏が指摘するように、勤続年数、学歴などの客観的かつ理屈が通った理由があれば…

有期労働契約の均衡待遇

本日の日経「経済教室」欄に鶴光太郎経済産業研究所上席研究員が登場され、非正規労働問題について論じておられます。お題は「有期雇用、賃金で補償を 「均等処遇」強制は困難 正社員との格差、妥当性も」となっており、編集がまとめたと思しき<ポイント>…

ILO「実体経済への投資」を求める

26日、27日とパリでG20雇用・労働相会合というのが開かれたとのことです。asahi.comから。 国際労働機関(ILO)は26日、20カ国・地域(G20)は、政府による政策方針の変更がなければ、来年末までに「大規模な雇用不足」に陥る可能性があると警鐘…

高年齢者の能力開発

日曜日の日経新聞が社説で高年齢者雇用をとりあげていましたので備忘的に。 定年の60歳以降の雇用をめぐる論議が労働政策審議会で始まった。厚生年金の支給開始年齢が上がるのに伴い、定年後も働きたい人は65歳までの雇用を企業に義務づけるかどうかが焦点と…

最低賃金、7円引き上げ

上のエントリを書いていて思い出したのでちょっと古いのですが14日の日経から。本年度の地域別最賃の結果がまとまり、全国平均では標題のような結果となったようです。中賃目安は6円でしたし、難しいだろうと言われていた被災県でも1〜2円の引き上げが実現し…

やはり円高をなんとかしないと

9月9日のエントリ(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20110909#p1)のフォローです。本日の日経新聞1面の連載特集「揺らぐ世界経済 リーマン破綻3年」で、米国の雇用情勢について紹介されていますので備忘的に。 「金融危機当時は、まさか自分に降りかかると思…

神聖同盟の準備あります(ただし城氏を除くw)

さて一昨日のエントリに関連してhamachan先生が先生のブログで「ワカモノの味方神聖同盟?」というエントリhttp://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-0912.htmlを書いておられますので、私から若干のコメントを。 さて、下にOECDの報告書を引…

法違反と規制緩和

今日の日経電子版に、運転手に事故につながる過労運転を命じた運送業者が逮捕されたとの記事が載っていました。 大阪府茨木市の名神高速で6月、2人が死亡するなどした玉突き事故で、大阪府警高速隊は13日、大型トラック運転手の丹羽潤被告(42)=自動車運…

まあ、普通怒るよね。

昨日、労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会という長い名前の会合に出席してまいりました。 その内容が今朝の日経に掲載されていましたが(web版http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E3E0E2E19D8DE3E0E2EBE0E2E3E3979…

富裕層向け輸出モデルは国内雇用を支えられるのか?

本日の日経朝刊「経済教室」では、慶応の小幡績准教授が「富裕層向け輸出モデルに 多様性や伝統生かせ 地方・若年雇用と連動を」と題して円高対策を論じておられます。日経がまとめた「ポイント」は「円高は雇用問題伴うがコスト減など利点も」「中間層の大…

有期労働契約に関する議論の中間的な整理

現在、労働政策審議会労働条件分科会で有期労働契約に関する議論が進められていますが、7月21日の分科会会合で提示された中間とりまとめ案(正しくは「有期労働契約に関する議論の中間的な整理について(事務局案)」)が厚労省のサイトに掲載されています。…

最賃引き上げ、今年は減速

既報のとおり、ここ数年二桁上げが続いていた最低賃金ですが、今年はどうやら一桁にとどまりそうです。昨日の日経から。 2011年度の最低賃金の引き上げ額が26日決まった。賃上げの目安額は6円で、5年ぶりに10円を下回った。東日本大震災が企業に与える影響…

高年齢者雇用に関する経団連の意見書

一昨日のエントリを書いた際にhamachan先生のブログを読んでいたら、高年齢者雇用に関する経団連の意見書についてコメントされておられるのを発見しました。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-285d.html 経団連の意見書はこちらです…

阿部正浩先生

日経「経済教室」の「雇用創造 拡大するミスマッチを断つ」シリーズ最終回は獨協大学教授の阿部正浩先生が登場されました。日経がつけたとおぼしきお題は「職業訓練の効率性高めよ 前職経験や資格重視 企業の欠員情報の整備を」となっています。 企業の外か…

脇坂明先生

本日の日経「経済教室」に、「歌う労働経済学者」脇坂明学習院大教授が登場しておられます。日経新聞のつけたお題は「若年・中高年の最適構成を 人材定着で技能継承 職探し、適性や経験重視で」というもので、脇坂先生が女性労働と関係の薄い分野で登場され…

長期化する米国の失業

今朝の日経新聞に、14日付英フィナンシャル・タイムズ紙の特約記事が掲載されていましたので備忘的に転載しておきます。 2009年6月に金融危機後の景気後退(リセッション)から脱却して2年間、米国は緩やかな景気回復を遂げてきた。だが、雇用市場ではほと…

hamachan先生のコメントに対して

高年齢者雇用研究会の報告書について、hamachan先生に再度私の所論にコメントしていただいておりました。いやなにかと立て込んでいて気づいておりませんでした。教えてくださった方ありがとうございました。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011…