人事管理

解雇規制をめぐる池田先生と安藤先生の議論

もう2年近くも前のエントリ(2009年3月18日「ノンワーキング・リッチはどこにいる?」http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090318)に突然たて続けにコメントが入りなんだ何があったんだとうろたえる私。あわてて調べてみたところ、解雇規制まわりで池田信夫先…

労働における法と経済

さて上のエントリのもとになった佐々木先生のツイートはこれのようです。 解雇規制緩和で若者の雇用が増えるとか、転職がしやすくなるという論調があるけれど、この規制緩和は何をどう緩和するっていうのか。現行では規制にも、解雇にも、色々種類があるんだ…

野川忍先生の解雇規制解説

野川忍先生が、ツイッターで解雇規制について述べておられます。概ねそのとおりと思う内容なのですが、例によって140文字という制約ゆえにやや不十分と思われる記載もあります。たぶんこのブログでの記載と思われる引用もありますので、ここでコメントしたい…

学生がバカだからby池田信夫先生(2)

昨日のエントリのフォローです。昨日取り上げた池田信夫先生のツイートについて、池田先生ご自身が「アゴラ」で解説しておられました。ご教示いただいた方、重ねてお礼申し上げます。いやこのくらいは当たっておけよな>自分。 http://agora-web.jp/archives…

流出海上保安官、停職処分へ

今朝の日経新聞で、尖閣諸島沖の中国漁船衝突映像を流出させた海上保安官が停職処分になると報じられていました。 海上保安庁は20日、尖閣諸島沖の中国漁船衝突ビデオ映像の流出事件で、流出させたと認めている第5管区海上保安本部(神戸市)の男性海上保安…

米国の派遣労働

きのうの日経新聞で、米国での派遣労働者の増加を伝える英フィナンシャル・タイムズ紙の記事が紹介されていましたので、備忘的に転記しておきます。 米国オハイオ州クリーブランドの印刷会社、グレートレークス・インテグレイテド社はここ6カ月の社業回復を…

尖閣ビデオ流出の海上保安官に行政処分を検討

いわゆる「尖閣ビデオ流出事件」で、投稿した海上保安官に対する行政処分が検討されていると報じられていました。読売オンラインから。 政府は16日、尖閣諸島沖の中国漁船衝突の映像を動画投稿サイトに投稿した神戸海上保安部の海上保安官の逮捕が見送られ…

「ヨドバシカメラ」フォロー

ヨドバシカメラの採用担当者のブログを取り上げた11月1日のエントリ(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20101101#p1)に対していくつか反応をいただきましたので、フォローのエントリを書きたいと思います。 まずid:yoseさんからいただいたブックマークコメン…

日航、整理解雇を視野に

本日の日経から。日航の希望退職が計画に届かず、ついに整理解雇に向けての最終調整に入ったそうです。 会社更生手続き中の日本航空が9日、整理解雇を実施する方向で最終調整に入った。日航はパイロットと客室乗務員を対象に同日、希望退職の最終募集を締め…

ワークライフバランスとライフワークbyヨドバシカメラ人事

匿名の方からブログのネタを燃料投下していただきました。ありがとうございます。なかなか面白い材料なので、さっそく取り上げてみたいと思います。リクナビの各社サイトにある「人事ブログ」という記事で、株式会社ヨドバシカメラの採用担当「山下敬史」と…

世代を超えたキャリア形成を目指して

1日開きましたが日本キャリアデザイン学会研究大会の感想の続きを。23日の後半はB-1セッション「世代を超えたキャリア形成を目指して」に参加しました。実はそれほど関心があったわけではないのですが、ファシリテータを仰せつかっていたので選択の余地があ…

「安定成長期の亡霊」も存在しない

hamachan先生から昨日のエントリにトラックバックをいただきました。 労務屋さんは野川忍先生の「高度成長期」を、文字通りの高度成長期(1950年代後半から1970年代前半)と捉え、その時期の考え方がそのまま残っていることはないと反論しています。…

「高度成長体制の亡霊」はもういない

野川忍先生が、ツイッターで「現代の労働問題の根源はどこにあるか」を論じておられました。どうも野川先生はそれは「高度成長体制の亡霊」であるとお考えのようです。以下でそれについてコメントを試みようと思いますが、1ツイート140字というツイッターの…

野川先生のツイート

その野川先生が最近ツイッターに進出されたようで、活発に発言しておられます。どこかの誰かとは大違いだ(笑)。いや実は環境的にツイッターがものすごく使いにくいんですよ。なんとかしてくれえ。 さて昨日のこのツイートに反応してみたいのですが、 同じ…

週刊ダイヤモンド「解雇解禁」(6)

きのうのエントリでご紹介した藤沢数希氏のブログ記事の最後に「参考資料」というのがありましてリンクがはってあるのですが、これがまた何といいますか。 ダイヤモンド 「解雇解禁」特集号で大事な3つの論点、山崎元 http://diamond.jp/articles/-/9157 最…

週刊ダイヤモンド「解雇解禁」(4)

きのうのエントリを書きながら、そういえばこういう主張は池田信夫先生がお得意だったよなあと思い出しました。そこで先生のブログを見に行ってみたところ、案の定紹介しておられました。 http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51470391.html 来週の週刊…

週刊ダイヤモンド「解雇解禁」(3)

8月25日のエントリに対して、nsさんからコメントをいただきました。やや書き足りていなかったかなという反省もあり、返答を書いていたら長くなったので、新たにエントリを起こして回答させていただきます。 はじめにコメントを転載します。 ns 2010/08/27 18…

週刊ダイヤモンド「解雇解禁」(2)

週刊ダイヤモンドの特集記事「解雇解禁」への感想、きのうの続きです。 次は「雇用弱者」の記事ですが、最初の「新卒」についていえば、派遣法改正が新卒就職を厳しくしたという風が吹けば式の議論がどうなのかはよくわかりませんが、いずれにしても総枠が増…

週刊ダイヤモンド「解雇解禁」(1)

連載の途中ですがちょっとお休みして別の話題。現在店頭で販売されている週刊ダイヤモンドの表紙に大書された特集は「解雇解禁 タダ乗り正社員をクビにせよ」。新幹線車中で読んでみましたので感想を。 内容はかなり多岐にわたっているのですが、前提が「日…

野村証券の外資流人事

これは4日の朝刊から。 野村証券は2011年春の新卒採用者の一部に実績連動で報酬を支払う「グローバル型」の人事報酬体系を導入し、40人程度の採用を内定した。外資系の金融機関に似た人事報酬体系を取り入れることで、欧米金融機関などに流れていた優秀な学…

厚生労働省の若手提言と長時間労働

少し古くなりましたが、7月28日に厚生労働省の若手プロジェクトチームによる提言の報告会が開催され、新聞各紙で報じられました。毎日jpから。 厚生労働省の若手職員のプロジェクトチーム(PT)は28日、省改革の提言などを長妻昭厚労相らに報告した。幹…

ホンダ、ディーラーに400人出向

土曜日の日経新聞で報じられていたニュースです。これにはかなり驚きました。 ホンダは、エコカーに対する新車購入補助金の支給優遇策が期限を迎える9月末以降の販売減をにらみ、今秋にホンダ本体の社員約400人を全国の系列ディーラーに大量出向させること…

人事担当者に聞く

人事管理ネタです。職場の回覧で「労政時報」3776号(6月25日号)が回ってきたのですが、今回のメインは「本誌特別調査」ということで、「WEBアンケート 人事担当者200人に聞く」となっています。 その中に「人事担当者として、従業員の働きがいの向上のため…

愚痴

きのうのエントリを書いたあと、そういえばお元気だろうかとhamachan先生のブログを拝見したところ、相変わらずお元気というか進行の速いこと。ちなみに私の職場ではhamachan先生と大内先生のブログがおおいに参照されているようです。勉強になりますものね…

態度が悪いからクビ!

一部事業が仕分けられてしまった(独)労働政策研究・研修機構(JILPT)が実施した「個別労働関係紛争処理事案の内容分析―雇用終了、いじめ・嫌がらせ、労働条件引下げ及び三者間労務提供関係―」という調査結果がJILPTのウェブサイトに掲載されています。事…

受動喫煙のない職場の実現

きのうのエントリでご紹介しましたが、昨年7月に発足した厚生労働省の「職場における受動喫煙防止対策に関する検討会」が、この5月26日に報告書を発表しました。 初回の資料によれば、この検討会の目的はこうなっています。 職場における受動喫煙防止対策に…

郷に入りては

ベストセラー作家の村上龍氏が主宰するメールマガジン「JMM」の本日配信号で、「国際税務専門職、ニューヨーク、マンハッタン在住」の肥和野佳子氏が「米国の雇用形態とオフィス・カルチャー」と題して、米国の状況を紹介しています。たいへん興味深い内…

若手と上司のギャップ

たまには人事管理ネタでも。きのうのエントリを書いていて思い出したのですが、面白い調査結果があるのでご紹介したいと思います。JTBグループの人事コンサルティング会社、株式会社ジェイティービーモチベーションズが今年の1月に実施した「若手社員の成長…

ホンダ・日産が管理職の報酬カット解除

業績回復にメドがたったとのことで、まことにご同慶です。 ホンダは管理職を対象とする報酬カットを6月で解除する。新車販売が激減した2009年2月から月額報酬の5%程度をカットしていたが、業績回復にメドがついたため。日産自動車も同様に5月から解除す…

理系人材を大事に処遇しよう

ちょっと世間についていけてない感じですが、9日の日経新聞の社説をとりあげます。「人材立国ふたたび」というシリーズ物で、今回のお題は「理系の才能育み大事に処遇しよう」です。 日本はこれからも「技術立国」を自負できるのか、危うい。肝心の技術者が…