メモ

新日鉄、希望者全員を再雇用

新日本製鉄は16日、60歳定年を迎えた社員を対象とする再雇用の上限年齢を、現行の62歳から段階的に65歳まで引き上げる新制度を労働組合に提示した。
…現在の再雇用制度は会社が必要と判断した人材のみが対象。新制度は定年時の仕事の継続が条件だが、実質的に希望者全員を対象にする見通し。
 処遇制度も見直す。従来、月例賃金は17万5千円で一律だったが、定年時の業績給と業務給の合算額を支給。平均では従来より5千円程度上昇し、2万−3万円増える人もいるという。
(平成17年11月17日付日本経済新聞朝刊から)

「定年時の仕事の継続」ということですと、体力やスキルが落ちてきている人にはすでにそれなりの仕事が与えられているでしょうから、基本的には希望者全員ということになりそうです。その仕事ができなくなったら、65歳前であっても再雇用も終わり、ということでしょうか。となると、長く働くためには、定年前にいかに軽い仕事に就いておくか、ということが重要になりそうです。だからこそ、処遇制度も見直して、定年時処遇(軽い仕事に就けば処遇も低いでしょうから)をベースにする必要があるということなのでしょう。

有能パートを正社員登用

 表示灯大手のパトライトは16日、自社工場でセル生産や品質管理を担当する有能なパート社員を正社員などに登用する制度を新設し、同日付で5人を選んだ。自社の海外工場や国内協力会社での生産改革の指導役として活用する。
 パート社員の大半は主婦が占める。新制度には正社員のほかに転勤がない「準社員」という受け皿も設けた。準社員はパートと同様に一年契約で、時給などの処遇を大幅に引き上げる。審査に合格した5人のうち4人は準社員を選んだ。今後も希望があれば能力を審査し、積極的に登用する。
(平成17年11月17日付日本経済新聞朝刊から)

均衡処遇がどうしたこうしたという議論がありますが、そもそもなにが均衡なのかは使用者にしかわからないはずではないでしょうか。企業はビジネスの必要や労働市場の必要、従業員のニーズに応じて、それなりに均衡処遇をするものです。当事者である労働組合(連合は当事者じゃないよ)などがいうのならともかく、外部の第三者があれこれいって無理やりにやらせようとすると、かえって企業の登用意欲を阻害しかねないのではないでしょうか。
ちなみにパトライトは連結年商107億円、従業員600人の優良企業です。