完全失業率、4.4%に改善

きのう発表された労働力調査の結果によると、4月の完全失業率は4.4%と改善したそうです。一般職業紹介状況の結果では4月は有効求人倍率も0.94倍と改善しています。有効求人倍率が1倍を超えるのはかなり好況のときに限られますし、新規求人も増えており、雇用失業情勢はかなり良くなってきているといえるのではないでしょうか。
もっとも、失業率の4.4%というのは、かつては2%前後が当たり前で、今回の悪化局面では3%、4%を超えるたびに大騒ぎだったわけですから、まだまだ高いという見方もあります。これはおそらく、失業状態になりやすい有期雇用などの非典型雇用が増えている影響があるのではないでしょうか。そういう意味で、数的にはともかく、内容的には改善は十分ではないという考え方もあるでしょう。
とはいえ、最近は団塊世代の退職に備えて正社員採用を増やす動きも出てきているとか。マスコミなどはこれを「あわてて採用に走っている」とけなしますが、企業の大方の実態としては、団塊世代の退職が見えてきて「ああ、これでようやく若い人を(正社員で)採用できる」というのが実感ではないかと思います。