日本労働研究雑誌5月号

(独)労働政策研究・研修機構様から、日本労働研究雑誌5月号(通巻694号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2018/05/index.html
今回の特集は「高等教育における人材育成の費用負担」で、時あたかも高等教育無償化が進められようとする中まことに時宜にかなったものとなっています。また、特集に続く「労働政策の展望」に諏訪康雄先生、「読書ノート」に清家篤先生と、法学・経済学の泰斗が寄稿されているのも目を引きます。「読書ノート」では清家篤先生が(一財)統計研究会70周年記念出版の川口大司『日本の労働市場−経済学者の視点』によせてこの3月に解散した統計研究会へのレクイエムを書かれており、抑制された筆致の中に無念さがにじみ出ています。諏訪康雄先生は「副業・兼業、テレワーク、そして高齢者就業」について論じておられますが、「雇用+雇用」という形での副業・兼業にはまったく言及されておらず、「雇用+フリーランス」が唯一現実的とのご見解のようです。その上で、今後高年齢者による「年金+フリーランス」拡大の可能性などもふまえ、法政策の方向性について論じておられます。