出産育児一時金に関する意見交換会

厚生労働省ホームページに、今日の新着情報として「出産育児一時金に関する意見交換会の開催について」が掲載されました。

出産育児一時金に関する意見交換会の開催について
標記意見交換会を下記により開催いたしますので、お知らせいたします。
 記
1 日時 平成20年11月27日(木)18時10分〜20時00分
2 場所 厚生労働省9F省議室
3 議題 出産育児一時金について
4 傍聴人 数若干名
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/s1127-8.html

これだけじゃ、なにもわかりませんぜ。
そこで、厚生労働省ホームページで出産育児一時金関連の記事を発掘してみると、この8月に舛添厚労相が記者会見でこんなことを言っていました。

…それから、20日に福島県大野病院事件の判決があり、その時私もコメントいたしましたが、やはり、誰もが安心して妊娠して出産できる対策を政府全体で講じて行くことが重要であると思います。今回の事件を見ましても、私が着任して早々に起きた奈良の妊婦のたらい回し事件、大阪の高槻まで行ったということがありました。奈良の場合は妊娠しているということも知らないままであったので、処置が遅れたということで、こういうことを考えますと妊婦健診は非常に重要でありますが、できれば14回健診を受けるとパーフェクトなのですが、今、国が補助しているのは平均5回無料でやれるようになっています。これについて必要な回数が受けられるような形での改革を是非行いたいと思います。
 それから、分娩につきましても出産育児一時金を一昨年35万円にまで引き上げましたが、これは建前はまず自分で払って、赤ちゃんが生まれた後で一時金が出るという形です。市町村によっては立て替えで最初からやってくれる所もありますが、一時金がないということで赤ちゃんを作るのを思いとどまる方もいると聞いておりますので、とにかく出産費用を心配しないでいいように負担がない形で、仕組みの方は今から工夫をいたしますが、措置をしたいと思います。特に例えば、東京ですと50万近く費用が掛かると思います。若い夫婦で、今のこういう経済状況で50万手元にない、その前にもちろん健診もあります、一回の健診は5千円から1万円が掛かって、平均でそのようなものだと思います。そのお金がないから健診しないということもあるので、いずれにしてもそういうお金のことを全く心配しないで健診も受けられる、分娩費用も出るということの検討を開始したいと思います。…
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2008/08/k0822.html

大野病院事件から出産育児一時金の増額につなげていく「風が吹けば」的な理屈がアクロバティックで見ごたえがありますが、それはそれとして、要するにこれをやりたいということで、懇談会をやって関係者の意見を聞こうということなのでしょうか。省議室でやるということですし、ここまで言った以上は大臣も出席するのかもしれません。とはいえ、それ以上については誰と誰がどういう内容について意見交換するのかはこれだけではさっぱりわかりません。そりゃ話題が話題なんだから見当つくだろうと言われればそのとおりかもしれませんが…。しかも、開催日の前々日に告知して傍聴の申込は翌日16:00が締切というショート・ノーティスぶりです。
まあ、意見交換の参加者にはもっと早くから日程や内容の調整があったでしょうから、とりあえずその近辺の関係者には話は通じているのでしょうし、そうした人たちは傍聴したりもするのでしょう。関係者やマスコミが傍聴するのであれば形式的にでも公開の手続をとったほうが好ましいという判断もあるのでしょうか。なんか意図がよくわからない話です。