「即戦力」が足りないってさ

今朝の日経新聞1面の「雇用最前線」というコラムで、ソフト技術者、介護士、薬剤師、マネー営業職などの「即戦力」人材が不足していると紹介されていました。
それぞれ解決策は違うでしょう。薬剤師に関しては、国家試験合格者を増やして有資格者の供給を増やすことが第一だろうと思います。もちろん、希少価値の確保を願う薬剤師会の猛反発は必至でしょうが。
介護士に関しては、どのレベルが不足しているのかにもよりますが、とりあえずホームヘルパーが不足なのであれば、まずは賃金を上げることが重要ではないでしょうか。ホームヘルパーは重労働の割には処遇が低いといわれ、それが有資格者が労働市場に出てこない原因となっているともいわれています。記事にあるような「破格の待遇」もいいでしょうが、まずは基本的なところを改善しないと。
ソフト技術者やマネー営業職については、専門知識は専門学校などで身につけることができるでしょうが、手っ取り早いのはとにかく適性のありそうな人を採用して、その後企業自ら育成するという方法ではないでしょうか。足りないなら探すより作る方が近道でしょう。さらに、記事中で大久保幸夫氏が指摘しているように「調整力や交渉力を備えた中堅クラス」が不足しているとなると、これは引き抜くにも限界があり、内部でそれなりの年月をかけて育成するしかないでしょう。
記事は「バブル崩壊後、人的投資を怠ってきたつけは簡単には取り戻せない」と企業を断罪しています。それはそのとおりなのでしょうが、それにしても日経新聞には言われたくないよなぁ(笑)。