幼稚園から義務教育

正月の新聞記事から。

 政府・与党は、小中学校の9年間と定められている義務教育に幼稚園などの幼児教育を加え、期間を10〜11年間程度に延長する方針を固めた。幼稚園−小学校の区分による環境の変化が学力のばらつきを招いているため、幼稚園を義務教育に含め、一貫した学習体系を構築するのが狙いだ。幼児教育を無償にすることで、少子化対策を強化する面もある。1月に召集される通常国会に提出する予定の教育基本法改正案で義務教育の9年間規定を削除し、2009年度以降の義務教育延長の実現を目指す。
(平成18年1月1日付読売新聞朝刊から)

たしかに自民党マニフェストには「幼児教育無償化」は入っていましたが、ここまでやるのでしょうか?とりあえず他紙の追随はないようですが、本当なのでしょうか?


まあ、教育を充実させることは基本的に好ましいことでしょうし、記事がいうように小一問題もあるでしょうし、現実問題として4歳・5歳児の大多数が幼稚園や保育園に通園しているわけですし、こうした施策を考える段階に来ているのかもしれませんが…。
ただ、実際にやるとなると、具体案づくりは非常に難しいように思います。カリキュラム(学習指導要領)をどうするか、はもちろんですが、経営主体の問題もあります。幼稚園・保育園には小学校に較べて民間(私立)も多いので、こうした民間の活力がうまく活かされ、できれば小学校も活性化・効率化してサービスが向上するようにしてほしいものです。逆に、これで民間が一種のクラウディング・アウトを喰らうようだと問題でしょう。
とりあえず、少子化対策というか、育児と仕事の両立という意味ではいいことなのでしょう。できれば、うまく民間を使って、朝の8時から夜の8時くらいまで安全に「学校」などにいられるようにしてほしいものです。そうすれば、職住近接すれば両親ともにフルタイム就労することが可能になりますので。