高級官僚に専門職制度

今朝の産経新聞によると、中央省庁でも専門職制度を導入する方針が固まったそうです。いまや民間企業では年次の逆転は日常茶飯事、官庁だって1種と2種とでは年次や年齢が逆転するのはごく当たり前なのですから、ようやく一般的な組織の姿に近づくことになります。

 政府は十一日、事務次官をトップとする中央省庁の現行のキャリア制度を見直し、ラインを外れたキャリア職員が専門職として官庁に残ることを可能とする「専門スタッフ職」を新たに設ける方針を固めた。局長昇進前に一部のエリートを除き、幹部職員(キャリア)の多くが退職し、特殊法人などに天下る、霞が関特有の「早期勧奨退職慣行」を是正するのが狙い。今年八月の人事院勧告に盛り込んだ上で、早期の導入を目指す。…
 人事院は当面、三段階程度の簡素な級構成で専門スタッフ職の俸給表を新設する方向で各省庁と調整している。専門スタッフは課長補佐クラス以上の待遇とし、最大で課長クラスと同等程度の給与を保障したい考えだ。
(平成17年5月12日付産経新聞朝刊から)

民間企業に較べるとおそらくは30年遅れくらいでしょうが、それにしても中央官庁の人事制度改革のなかでも最も重要喫緊な問題のひとつが動き始めたことはまことに喜ばしいことです。キャリア官僚といえば超優秀な人材、それが昇進競争に負けたからといって50歳の若さで閑職(失礼)に退くのはなんとももったいない。高度な能力と専門性を生かして大いに活躍してほしいものです。