厚生労働省分割論

次はこれです。すげえ久々の行政タグ。

 自民党は今月にも厚生労働省の分割を念頭に置いた提言を安倍晋三首相に渡す。これを受け、政府は分割への検討を本格化する。2001年に誕生した厚労省働き方改革など新たな政策需要に対応しきれていないと判断した。政策立案を強化し、生産性を高める。20年を目標に旧厚生省と旧労働省の業務の2分割による新体制を発足させる計画だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33677280R00C18A8MM8000/

正直これには私も定見があるわけではないのですが、生産性云々はともかくとして、連合事務局の中の人からは再編後は一貫して「審議時間が足りない」という声を上がっていたと思います。まあ正直昨今は野党政治家から「審議時間が足りない」とか言われたらおまえが言うかおまえがと思うでしょうが(実際に言われたわけではない)、たしかに厚生委員会と労働委員会厚生労働委員会になり、審議時間も合計されて、トータルでは減らなかったとしても(本当に減らなかったかどうかは知らない)、まあ旧厚生案件に時間を取られた結果として旧労働案件の時間がなくなりましたというのはいかにもありそうな話だなあと納得して聞いているわけです。
あともうひとつこれも5号館の人から聞いた話ですが大臣の守備範囲が広すぎてレクやらなんやらの時間が圧倒的に足りないという問題もあるようです。このあたりは分割すれば政務三役と事務次官が2倍になってかなり緩和されるだろうとは思うところ。
ただまあ日経さんがお好きな生産性という観点からすると、現場では福祉事務所とハローワークの連携といったものがけっこう進んでいるという実態もあるらしく、まあ分割しても連携すればいいじゃないかという話かもしれませんがそうそう簡単でもなかろうと思う。最初にも書きましたが私に定見のあろうはずもなく、サマータイムもそうですが単に思いつきで進めるのではなく実態をふまえて十分慎重にやってほしいものだと思います。