政治的感想

きのうの日経新聞から。

 民主党鳩山由紀夫幹事長は十四日のテレビ朝日番組で、次期衆院選小沢一郎代表が地元の岩手4区から立候補せず「国替え」を検討していることを明らかにした。出馬選挙区については「関東中心に決めるのではないか」と指摘した。公明党太田昭宏代表の地盤である東京12区などが取りざたされるが、小沢氏は沈黙を保っており、国替え構想の行方は不透明だ。
 鳩山氏は十四日の同番組後、都内で記者団に「小沢代表はかねて『自分も背水の陣を敷く。岩手4区は任せて別の選挙区から出る』ということを何度か申されていた。岩手4区から出馬しないと(私は)判断している」と語った。
 東京12区への国替えについては「これからの公明党との距離感にもよるが、一つの有力な選択肢だ」と述べた。自民党総裁選の候補である与謝野馨経済財政担当相の東京1区や、小池百合子元防衛相の東京10区などもささやかれている。比例代表と重複立候補せずに背水の陣を敷くかも小沢氏の“決意”の度合いを計るバロメーターとなる。
(平成20年9月15日付日本経済新聞朝刊から)

イデアとしてはともかく、実際にやるとなるとかなり思い切った作戦になりそうです。
で、やるのであればぜひ東京12区でやってほしいというのが私の感想です。公明党は中長期展望のない、後先考えない大衆迎合的政策に走りがちな傾向が強く、少数政党でありながらキャスティングボートを持って与党に参加することで本当にそれを実現させてしまう(そのもっとも醜悪な実例が例の「地域振興券」)というまことに困った存在なので、次回総選挙でで民主党が政権をとる場合には、公明党との関係が決定的に決裂していることが望ましいからです。
もちろん、そこで小沢氏が当選すれば公明党自体にも大きな打撃となって、その弱体化につながることになり、さらに望ましいわけですが、さすがに比例で復活当選するでしょうから、そちらは大きな期待はかけられないかもしれません。
というか、公明党としてはおそらくは創価学会員が大挙して住民票を移し、なりふりかまわず小選挙区当選をめざすのでしょうか。これは彼らにとってはルーチンワークでしょうからそれほど困難はないでしょうが、さすがにここでやるとかなり目立つでしょうから、世の中が見過ごしてくれないような騒ぎになるリスクもありそうで、ここは迷うところかもしれません。
(9月22日追記)上記について、選挙権は住民票を移して3ヶ月経過しないと得られない制度になっているので、今からでは世間で取りざたされている10月末〜11月初解散には間に合わないとのご指摘をいただきました。ちなみに公明党関係者からの指摘ではありません(笑)。こうした操作ができないようにという意図もあるのでしょう。選挙準備もなかなか時間がかかるのですね。

  • 私は公明党の政策傾向に不満があるだけで、公明党という政党そのものには特段の関心はありません。為念。

逆に小沢氏のほうが落選してしまったら?それで全体としては民主党が勝てば、これは案外、9月5日のエントリで書いた作戦(笑)が現実味をおびてくるかもしれません??