むしろ望ましい「菅ニング」

たまには居酒屋政談ネタでも。自民党の谷垣総裁が、菅首相が消費税率の引き上げを打ち出したことを批判しているそうです。Yomiuri OnLineから。

 自民党谷垣禎一総裁は20日、参院選公示を目前に秋田県入りし、消費税率引き上げに言及した菅首相を「自民党の答案のカンニング」と厳しく批判した。
 谷垣氏は秋田市で開かれた秋田選挙区の党公認立候補予定者の励ます会に出席。「秋田から自民党を再生させる」と、1人区・秋田での議席奪還を誓った。
 参院選の選挙公約で消費税率当面10%への引き上げを明記したことについては、「消費税を背負って、選挙の川を渡るのは本当はつらいが、社会保障は大変で、もう逃げられないとの思いから、公約に入れた」と理解を求めた。民主党との差別化を狙ったが、菅首相も消費税率引き上げに言及。谷垣氏は参院選を中間試験にたとえ、「鳩山さんは試験を受ける自信がないから逃げだし、菅さんは答案を出せるのかと思ったが、自民党の答案を丸写しした」と痛烈に批判した。
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2010/news1/20100621-OYT1T00604.htm

まあ、いいんじゃないでしょうか、丸写しで。
このブログでも以前に何度か書きました(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20080905とかhttp://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090722とか)が、本当にやらなければいけない政策というのは、民主党が考えても自民党が考えても同じようなものにならざるを得ないわけで、その代表が消費税増税ということなのでしょう。
鳩山政権が蹉跌したのも、結局のところは、そもそも民主党マニフェストで変に独自色を出そうとしたばかりに、従来の自民党の政策と異なる内容を織り込みすぎて、結局ほとんどうまくいかなかった結果ではないかと思われます。民主党だけでなく、自民党もぜひこの経験を生かしてほしいものです。
もちろん、まったく同じということも当然ありえないわけで、論争的な部分については大いに政策論争もやればいいのでしょうが、無理に違いを作るべきではないでしょう。やろうとする政策は似たようなものでも、うまくやれる政党・人とそうでない政党・人というのはあるわけなので、「なにをやるか」よりむしろ「だれがやるか」を争点にしたほうがいい局面というのも多いのではないかと思います。今回がそうかどうかは、双方の公約をみてみないとわからないわけですが。