日記

福田首相が突然の辞意表明ということで、政界は後継自民党総裁選びが進んでいますが、少しばかり感想を。まず、この期に及んでは解散・総選挙もそう遠くはないでしょう。労働政策的には、早期解散であのどうしようもない労働基準法改正法案が廃案になり、政治家の選挙目当ての横槍が入らない状況であらためて労使でじっくり議論ができる状況になってくれればいいのですが…。
それはそれとして、私は世間の反応とは若干異なり、福田氏にはかなり同情的です。たしかに福田氏はそれほどの成果をあげていないかもしれませんが、国会があの状況では誰がやっても同じだったのではないでしょうか。そういう意味では、どうせこうなるならさっさと解散すればよかったのだ、ということになるかもしれませんが…。
もっとも、解散が延ばされるうちに、民主党のなりふりかまわぬ政権追い込み路線も露呈されてしまったわけで、多くの重要法案の審議を遅らせて国益を損ねた(だからこそ追い込み作戦には有効なわけですが)のはどうみても責任ある姿勢とは思えず、民主党が福田氏を非難する言葉の相当部分は民主党自身に跳ね返っているように私には見えます。まあ、このあたりは見る人の見方、見る立場によってさまざまでしょうが…。
とはいえ、手っ取り早く政治を安定させるには早期に総選挙を実施して民主党政権が出来るのが近道なわけでしょう。ただ、自民党の政策がいいともいえないにしても、民主党の政策はそれに輪をかけてお粗末です。もともと、参院選のときからインド洋給油反対とか戸別所得補償制度とかいった困った公約をしていましたし、その後の政策も後期高齢者医療制度の廃止(廃止したあとどうするんですか)とかガソリン税減税とか、ほかにも財源無視の支出増がぞろぞろあって、政権をとってこれらを実施されたらたまったものではありません、というか、そもそも財源がなくて実施できないでしょう。となると、民主党新政権にはまずもって「出来ないことを申しておりました」と公約を撤回するという過酷な仕事が発生しそうです、というかしてもらわなければなりません。まあ、極端な言い方をすれば、実際の政策は自民党民主党でそんなに違う必要もないわけですし、逆説的に言えば、政策はそんなに違わないんだから、よりよく実行できるほうを選んでください、と言ってくれたほうが安心だともいえるかもしれません(暴論かな)。民主党は政権をとったら現首脳陣、小沢氏、鳩山氏、菅氏くらいの首を差し出して陳謝して公約を撤回し、前原氏でも岡田氏でも野田氏でもだれでも人材はいるのですから、新たに現実的な政策を作り直してはいかがでしょうか。個人的には小沢総理は一度見てみたかったのですが、新生党自由党当時の彼ならともかく、今となっては政策的にちょっと…。