残業代未払いで社長が引責辞任

今日の夕刊から。最近、夕刊が面白い。

 家電量販店大手エディオン傘下のミドリ電化兵庫県尼崎市)は二十一日、従業員の残業代の未払いを指摘されていた問題を巡り、木谷雅彦社長(64)ら取締役四人が同日付で辞任すると決めた。後任社長には執行役員の中口雄司営業本部長(59)が就任し、エディオン久保允誉社長(57)が会長に就く。
 ミドリ電化は十一月五日、尼崎労働基準監督署から時間外労働賃金の未払いで是正勧告を受けた。全国の八十三店舗を対象に残業の実態を調べた結果、約三十七億円の残業代の未払いが判明したという。
(平成19年12月21日付日本経済新聞夕刊から)

この会社、2006年3月末で従業員数が2310人となっています。管理監督者や残業をしないパートタイマーなどが約2割(安く見積もっていると思いますが)いるとすると、なんと従業員一人当たり200万円の未払いがあった計算になります。まあ、どれほどの期間におよんでいたかにもよりますが、かなりの高額です。支払われてしかるべきものではありますが、従業員には思わぬうれしい収入でしょうね。
ちなみに、この会社の2006年3月期決算は売上が約2600億円で、経常利益が約24億円となっています。1期の経常利益を上回る未払いがあったわけで、ということは未払いを精算すれば(会計上どう計上するのか知りませんが)赤字転落ということも十分考えられるわけで、であれば社長のクビが飛ぶのもむべなるかなです。