今度は偽装請負

日亜化学といえば、中村修二氏との訴訟で一躍名を馳せたあの会社ですね。

 偽装請負の是正のために請負労働者の直接雇用の方針を示していた日亜化学工業阿南市)は30日、「無条件で直接雇用することは約束していない」とする見解を明らかにした。同社は昨年11月、県の仲介で請負労働者の組合との間で、勤続3年以上の請負労働者は試験を経て契約社員に切り替えることで合意していたとされており、今後、県や組合との間で問題が複雑化しそうだ。
 見解は30日、偽装請負の現状を調査するために同社を訪れた共産党小池晃・政策委員長(参院議員)らに文書で示された。それによると、偽装請負について、「かねてより認識し改善を行ってきた」と強調。直接雇用には「請負会社の強い抵抗」があったが、通常の採用試験をして、請負労働者に契約社員への道を開いたと説明している。
 しかし、組合側が合意の最大の理由にしていた「約1600人の請負労働者の直接雇用」については、「あくまで試験の結果」とするのみで、組合や県の受け止め方と完全に異なっている。
(平成19年8月31日付朝日新聞朝刊から)

たしかに、請負会社からしてみれば貴重な戦力の引き抜きに他ならないわけで、しかも1,300人というまとまった数ともなれば、「強い抵抗」も当然でしょう。ここはそれなりのバランス感覚が必要なような気がします。それにしても、直接雇用といっても契約社員なわけで、そのくらいなら請負会社の正社員のほうが安定しているような感じもありますが…請負会社でも正社員ではないのかもしれませんが。