佐伯啓思「自由とは何か」

自由とは何か (講談社現代新書)

自由とは何か (講談社現代新書)

好きなんですよねぇ、佐伯啓思(笑)。この本も非常に面白く読みました。
正直言って、第5章の途中あたりからは「ついていけない」部分もけっこうありましたが、イラク戦争などの今日的テーマから説き起こし、思想史を敷衍しながら、現代リベラリズムの系譜とその行き着いた隘路を解き明かし、さらにその隘路を乗り越える考え方を示していく過程は(ついていけない部分はあるにせよ)とてもエキサイティングで、読ませます。論壇の人からみればいろいろと異議もあるのでしょうが、私のような一般人がよむと、思考の質・量ともに圧倒されるものを感じます。
それにしても、現代新書の新カバーには依然としてなじめません・・・。