連合白書

今年の「連合白書」を入手しました(まだ読んでません)。経団連が出している「経営労働政策研究委員会報告」がいたって質素なのに対し、こちらは全面カラー刷りで版も大きく、紙も上質で、労組というのはカネがあるんですねぇ(←いいがかり)。まあ、一応どちらも「売る」という建前になっていて、経団連が578円なのに対して連合は700円ですから、理屈としては筋は通っているんですが。ちなみに連合白書は100部以上650円という割引があるようです(経団連のほうも、傘下の地方団体が割引価格で売っていたと思います)。別に、宣伝しなければいけない義理があるわけではありませんが。
さて今年の連合白書、副題が目をひきました。
なにかと思えば、「人間が幸せになれる公正な社会へ−市場万能主義との対決−」となっています。どことなく奥田経団連会長のPHP新書「人間を幸福にする経済」を思い出させます(もっとも、この奥田氏の本の書名もスティグリッツ(というか、訳者の鈴木主税氏)の「人間が幸福になる経済とは何か」とほとんど同じですが)。単なる偶然の一致なのか、意図したチャレンジなのか、楽しみに読んでみたいと思います。
ときに書名といえば、経団連が毎年実務家向けに発行している「春季労使交渉の手引き」も、今年は「春季労使交渉・労使協議の手引き」に変わったようです。「労働条件の交渉から経営全般の協議へ」という経営サイドの主張に沿ったものなのでしょう。なんか、やっぱり経営に先を行かれているような・・・もっとも、労働運動というものはそれでいいんでしょうけど。