ビジネスガイド1月号

 (株)日本法令様から、『ビジネスガイド』2024年1月号(通巻941号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

 今号は「年収の壁・支援強化パッケージ」実務対応の大特集です。今回の政策パッケージは助成金などの新設、被扶養者認定手続の運用見直し、配偶者手当見直しの要請などで、世間では物足りないとの意見も多いようですが、しかし人事担当者にとっては有効活用が望まれる・対応を求められる内容といえましょう。2024年は年金検証の当たり年で、年末頃には2025年に見込まれる法改正の方向性も出てくるものと思われ、その行方が注目されるところですが、そこでまたしても対応を迫られる人事担当者は本当に大変だ(他人事)。
 八代尚宏先生の連載「経済学で考える人事労務社会保険」は「2024年問題とライドシェアの課題」で、現状におけるタクシー業界の課題とUberなどのライドシェアの仕組みについて簡単に解説され、すでに我が国でも部分的に始まっている取り組みとその問題点について紹介したうえで、ライドシェアのメリットとそれを生かすための政策について論じられており、非常にわかりやすい有益な記事となっています。大内伸哉先生のロングラン連載「キーワードからみた労働法」は「賞与の支給日在籍要件」が取り上げられ、実務的に定着し普段あまり意識されることのないこの制度の法的背景が説明され、整理解雇等場合によっては問題となりうることが紹介されています。