ビジネスガイド4月号

 このところいただきもの御礼が遅れており申し訳ありません。かなり洩れていると思いますがご容赦ください。
 (株)日本法令様から、『ビジネスガイド』4月号(通巻932号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

 今号の特集は「改正労災メリット制 不服取扱の変更と実務上の留意点」と「最新版厚労省モデル就業規則を踏まえた就業規則見直しの勘所」の2本です。厚労省のモデル就業規則といえば例の兼業解禁の際に業界ではおおいに話題になったわけですが、今回なにが最新になったかというと、働き方改革法案で努力義務化された「勤務間インターバル制度」、育介法改正で義務化された「産後パパ育休」、次世代法に基づく「不妊治療休暇」と3点のようです。いずれも厚労省としては大いにプッシュしたいということで入ったのでしょうが、しかし義務でも努力義務でもない、次世代法に定める一般事業主行動計画の策定指針で、行動計画に「盛り込むことが望ましい」とされただけの不妊治療休暇まで取り込むというのは少々欲張りすぎじゃなんじゃないかなあこれ。
 八代尚宏先生の連載「経済学で考える人事労務社会保険」は今回は「「100年安心年金」の見直し」ということで、来年(2024年)に財政検証が行われることをふまえ、現行の「100年安心」の問題点を整理し、年季支給開始年齢の引き上げが避けられないことを指摘しておられます。大内伸哉先生のロングラン連載「キーワードからみた労働法」は今回は「更新限度条項」が取り上げられ、昨年の日本通運事件の東京高裁判決についてその論点を詳細に検討し、実務的な留意点を提示しておられます。
 あと目をひいたのが「職務分析入門」という新連載が始まっていることで、まあたしかに(欧米に典型的に見られる)ジョブ型を本気でやろうとすると職務分析の復権というのもあるかもしれませんが…。