ビジネスガイド2月号

 (株)日本法令様から、『ビジネスガイド』2月号(通巻914号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

 今号の特集は雇用保険法・健康保険法改正と実務、法改正を踏まえた育児休業Q&Aの2本で、おそらくはあまり活用されることのない、しかし実務担当者としてはおさえておかなければならない内容となっています。65歳以上のマルチジョブホルダー制度は改正高齢法をふまえての導入でしょうが、どのくらい対象者がいるものなのかしら。まあ追い追い増えていくという見込みでしょうか。
 八代尚宏先生の連載「経済学で考える人事労務社会保険」は、岸田新政権が掲げる「新しい資本主義」に対抗したものか?「新自由主義でなぜ格差が拡大するか」というタイトルで、これまで「新自由主義で格差が拡大」とされてきたものが、実は不十分な規制緩和など政府の失敗によるものであったという事例がいくつか示され、経済は市場の機能に委ねつつ、競争の勝者と敗者の格差拡大には再分配で適切に対応するという経済学の基本的な考え方が強調されています。大内伸哉先生のロングラン連載「キーワードからみた労働法」は今回は「コース別雇用管理」が取り上げられ、これまでのコース別雇用管理をめぐる法的論点を整理したうえで、新たな展開として昨年3月の巴機械サービス事件の地裁判決が紹介されています。