JILPTの濱口桂一郎先生から、ご著書『団結と参加-労使関係法政策の近現代史』をご恵投いただきました。ありがとうございます。
濱口先生は2013年に同名の労働政策レポート(https://www.jil.go.jp/institute/rodo/2013/010.html)を執筆しておられ、この本はそれに新しい情報を加えて単行本化されたものです。2013年当時の感想を転載します(JILPT様より)。…今回なんといっても注目すべきはhamachan先生こと濱口桂一郎統括研究員の手になる労働政策レポートNo.10『団結と参加―労使関係法政策の近現代史』でしょう。欧米主要国にとどまらずその周辺国、ロシアおよび東欧諸国、中・韓およびアジア諸国まで、その労使関係法制の現状と歴史的経緯が解説されています。博覧強記のhamachan先生の面目躍如といった作品といえましょう(おお、偉そうに)。
JILPT様より - 労務屋ブログ(旧「吐息の日々」)
某財閥系シンクタンクの研究会で若手からベテランまで多くの企業の人事担当者と調査を通じて交流・議論する機会があり、昨年は新卒一括採用と長期雇用のこれからみたいなテーマで活動したのですが、その中で痛感したのが集団的労使関係に対する関心の低さでした。財閥系の大企業ですから立派な労組があるわけですが、採用や個別人事をやっている人には存在感が薄いようです。労組自身が労働者代表制の導入を求めるような状況下で、それでも昨年は推定組織率が久々に上昇しています。私は繰り返し集団的な合意による規制のオプトアウトの拡大を主張してきていますが、その当事者はやはり実力行使の手段を持ち経営と緊張感をもって向き合える労働組合であるべきだろうと考えます。そうした中で、この本が、「オビ」にうたわれているように「世界の集団的労使関係の歴史を法的視点から改めて見直し、新たな捉え方、考え方を示唆する」ことに期待したいと思います。