このかんのいきさつ

ご心配をおかけしましたが無事再公開とあいなりました。やれやれ。
ということでこの間の事情を簡単に書いておきたいと思います。

  1. はてなサポート窓口様から、このブログの過去エントリで言及した某氏の代理人弁護士から某氏に関する記述の削除要請があったこと、1週間以内に対応しなければブログ全体を非公開とすることをお知らせするメールをいただいたところ、私がこれを他のジャンクメールといっしょに未読のまま削除してしまう。
  2. 期限の1週間が経過したため、はてなサポート窓口様が本ブログを非公開とする。
  3. 読者の方から「ブログが非公開になっていますが、どうしたのでしょうか?」とのお問い合わせメールをいただき、実際に非公開になっており、かつ公開の操作ができなくなっていることを確認する。
  4. はてなサポート窓口様から、1週間経過したので非公開としたことをお知らせするメールが到着していることを発見し、これを読んで事態を把握する。
  5. 削除済みメールフォルダから、1.のメールを発見する。

という経緯であり、1.の段階で私がメールを読んでいれば非公開は避けられたので、これは私のチョンボであってはてなサポート窓口様はやるべき仕事をきちんとやっただけということになります。
そこで代理人弁護士様からのご要請がどういうものかと言いますと、ここは先方への配慮も必要なのでそのままの引用は避けますが、私が大雑把にまとめると2点あるように思われ、

  1. 私がエントリの中である時期の某メディアの一定の報道傾向(これは多くの人に同意してもらえるものと思う)について「○○マンセーキャンペーン」と比喩表現し、某氏がそれを主導した人物であったように思う(ただしその時ウラ取りはしなかったので間違っていたらご容赦願いたいとも明記)と記述したところ、そのような事実はなく容赦しがたいので削除を要請
  2. 某氏の署名記事の中で3人の有識者の発言が引用されていたところいずれも断片的で各有識者の真意がはかりかねたためインターネット上の情報を渉猟したものの類似の情報は発見できなかったこと、したがってその後の記述については事実関係や当該有識者の他の発信などにもとづく私の推測であるとして書いたところ、これらはいずれも形式的には“ウェブ上でそのような発言が見当たらなかった”とするものだが実質的な効果として文面と異なる印象を与えるので削除を要請

ということではてなサポート窓口様からは1週間以内に削除等を行うか、行わないのであればその詳細な理由を通知するかしてほしいとのご要請でありました。
ということで私としてはご要請の内容より、まず「このブログもこのような要請を受けるくらいに影響力があると思っていただけるようになったのだなあ」という感慨を禁じ得なかったわけであり、たいへんなポジティブサプライズでした。
なおご要請の内容については、1.についてはまあ比喩表現による印象論であって、そう思いませんかと問えばそう思いますと言ってくれる方も多かろうとは思いますし、2.に関しては私としては形式的以上の含意はなかったわけですが私の意図とは無関係に実質的な効果としてそのような印象を与えると言われればそうなのかなあという話ではあり、いずれにしても反論したところで水掛け論に終わることは目に見えているわけではあります。正直某氏のような社会的地位の高い方が気にするような話なのかという感もありましたし、なぜいまさら(約1年半前のエントリです)というのも不思議だったのですが、代理人を立てて要請されるくらいですから相当に気になることなのでしょう。まあこの業界も昨今いろいろな事情がありそうですし。
でまあ呑気で温厚な私はあまりこういう場面で意地を張る人ではなく(このブログでも過去何度か読者の方の意見をいれて記述を書き直したりしております)、また上記の経緯で上機嫌であったこともあり、はてなサポート窓口様にご面倒をかけるのは申し訳ない(まあそれが仕事だろうという話もありますが)とも思いましたので、ご要請をいれて書き直すことにしたわけです。
そんないきさつでありまして読者の皆様は○○先生や○氏を想定されていたかもしれませんが違いました(笑)。というわけで私としては先方を含めどなたに対しても文句や不満はありません。ただなんだな、今後このメディアが「言論の自由」とか「表現の自由」とか書いたら茶を吹きそうだな(笑)。
(5月10日追記)なんかInternet Archivesに保存されているそうで。https://web.archive.org/web/20130703215922/http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20130513