JILPT成果物

独立行政法人労働政策研究・研修機構様から、以下の成果物をお送りいただきました。ありがとうございます。いずれも、機構のウェブサイトでPDFファイルがダウンロードできます。

資料シリーズNo.96『契約社員の就業実態―個人ヒアリング調査から―』
http://www.jil.go.jp/institute/chosa/2011/11-096.htm
調査シリーズNo.89『平成21年度 日本人の就業実態に関する総合調査(第1分冊 本編)(第2分冊 就業者データ編)』
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2011/0139.htm
労働政策研究報告書No.139『登録型派遣労働者キャリアパス、働き方、意識―88人の派遣労働者ヒアリング調査から―(1)(分析編・資料編)/(2)(事例編)』
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2011/0139.htm

「総合調査」は今回が初回とのことで、どの程度の間隔でやるのかは明らかでない(不定期?)のですが、毎回調査する基本集計と都度調べる特別テーマ・特別分析とがあり、今回の特別テーマは「非正規労働者の就労実態」及び「リーマン・ショックの影響」で、特別分析は「ライフ・ステージ別にみた満足度」となっています。
ライフ・ステージ別にみた満足度をみると、独身時代に満足度がいったん下がり、結婚するとぐっと上がるのですが、その後は男性は子育て→引退で徐々に満足度が下がるのに対し、女性は逆に徐々に上がっていっているのが対象的です。まあ仕事との関わり方の違いなどの影響でしょうか。独身の満足度が低いのは若年の雇用情勢が厳しいことの反映もあるかもしれません。
ヒヤリング調査は事例集として例によってたいへんに面白く読みふけってしまうわけですが、感じるのは派遣も契約も非常に多様だということと、労働条件として求めるものも非常に多様であって決してカネがすべてではないということです。あと、派遣については通勤費を支給してほしいという要望が非常に多く、以前ご紹介した(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20111114#p1)調査結果(71%が支給)と較べてずいぶん違うなという感じなのですが、71%というのは2001年の古いデータなので、その後派遣労働が拡大・普及する中で通勤費なしがデフォルトになったのかもしれません。