日記

いや居酒屋政談のレベルの感想なんですが。

普天間」揺れる首相発言 「現行案、生きている」

 鳩山由紀夫首相は4日、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題について、日米が合意した同県名護市辺野古キャンプ・シュワブ沿岸部以外の移設候補地を検討すると表明した。県外移設を求めた社民党に配慮したためだが、首相は「辺野古は生きている」とも述べ、現行計画を選択肢の一つとして検討していく考えも示した。首相発言の迷走は国内外の調整に深刻な影響を与えそうだ。
 首相は「辺野古しかないのか。岡田克也外相は嘉手納と言っていたが、そういうことも含めて、今検討している」と指摘。沖縄の米軍嘉手納基地も含め、幅広く移設先を検討する考えを示した。
 米国のグアムに関しては「私(の案)ではない。私からそれを検討しろと言ったわけではない」と指摘。そのうえで「妥当かどうかは検討する必要がある。米軍が期待しているかどうか。抑止力ということで認められるかどうかは別の問題だ」と述べた。 (18:51)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091204AT3S0400V04122009.html

まあ、前政権のやったことだからダメなんだ、現政権はもっとすばらしい方法を実現できるのだ…ということなのかもしれませんが。
しかし、前政権のときに、相当の時間をかけて、地元や米国とも繰り返し議論をして、ようやくまとめあげた結論なわけですよ。それが政権が変わったからといって、魔法のようにもっとすばらしいものが出てくるとは普通は考えられないわけで。

アフガン支援:5年間で4500億円 元兵士職業訓練など−−政府決定

 平野博文官房長官は10日、アフガニスタン復興に向けた新たな支援策を発表した。今年から5年間で50億ドル(約4500億円)規模の支援を行い、うち800億円は早急に実施する。反政府勢力タリバン元兵士の社会復帰に向けた職業訓練や警察官の給与負担などが柱。自衛隊派遣は盛り込まれなかった。13日のオバマ米大統領との首脳会談で鳩山由紀夫首相が伝える。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091110dde007010030000c.html

これも同じことで、さまざまな制約がある中でさんざん議論して、たしかに誰にとっても100点満点ということはないけれど、たぶんこれが誰にとっても70点から85点くらいのまずまずの合格点で、最善だろうということでインド洋での給油をやってきたわけですよね。ところが、これも中止ありきで、では関係国にとって85点から90点になるような方策があるかといえば、あれこれ議論しているけれどなかなかみつからない。当然のことです。で、結局は湾岸戦争で軽蔑を集めた小切手外交に逆戻り。

高齢者医療制度改革会議が初会合 10年末に結論

 厚生労働省は30日、新しい高齢者医療制度を検討するための改革会議の初会合を開いた。長妻昭厚労相の主宰で、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度の廃止後の制度設計に着手する。来年末に結論を出す予定だ。高齢化による医療費の増加は避けられず、現役世代と高齢者がどのように負担を分担するかという視点がカギになりそうだ。
 長妻厚労相は「(高齢者の医療制度を)持続可能にすることが国の信頼回復に不可欠だ」とあいさつし、制度の抜本改革に取り組む意向を示した。厚労省は改革会議が来年末にまとめる結論をもとに関連法案の作成に着手。2011年の通常国会に法案を提出し、13年度から新制度をスタートさせたい考えだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091130AT3S3001Y30112009.html

これだって、あれほど時間をかけて、有識者を集めて議論して、なんとかまとめあげた制度だったわけじゃないですか。それを「年金から保険料を天引きするのはけしからん」といった感情論だけで廃止して、また同じような方法で議論して、どれほど違った結論が出てくるというのでしょう。


いやもちろん、どれも大事な問題だとは思うのですよ。ただ、こういう議論に膨大な時間と労力を費やすことが今本当にいいことなのかどうか。ほかにやるべきことがあるのではないか、精力を傾ける先が違うのではないかという気がしてならないのですが。特に外交問題については、前政権からの継続性を重視することが国益にかなうだろうことは容易にわかることで。前政権のしたことだけれど国同士の約束だから仕方がない、でもこれから始めることは新政権のやり方でやります、ということで早く割り切ったほうがいいと思うのですが。そういえば八ッ場ダムもきのう有識者会合が始まったそうで・・・。