職安を守れ!

一日飛びましたが、「労働サミット」の続きを。

(3)副議題2
 グローバル化は世界経済に富、成長、雇用、よりよい生活の潜在的な機会をもたらすとともに、格差や適応困難という結果も導き得るものであり、労働者の不安定性の強まりや、経済成長の鈍化といった結果が生じている。これらを踏まえ、労働市場・雇用政策を通じ、労働弱者や停滞地域の経済的発展を支援することを合意した。このため、以下を推進する。
(1)職業紹介、失業給付、積極的労働市場施策を十分に統合することを通じて、労働市場の需給調整機能を強化するとともに、これらの機能を果たす組織を全国ネットワークとして維持すること、
(2)関係者と協力して地方主導の雇用創出を支援するとともに、公共の職業紹介機関や職業訓練機関が就職希望者に適切な支援を提供すること、
(3)全ての人の能力開発機会を確保することの重要性を再確認し、労働弱者の能力開発システムへの組みこみ、職業能力評価制度の向上、キャリアコンサルティングやキャリア教育の更なる高度化などを推進すること。

「これらの機能を果たす組織を全国ネットワークとして維持する」とか「公共の職業紹介機関や職業訓練機関が就職希望者に適切な支援を提供する」とか、職安組織の維持は先進8か国共通の関心事のようです。それはそれとして、「全ての人の能力開発機会を確保することの重要性を再確認し、労働弱者の能力開発システムへの組みこみ」というのはまあいいとしても、「職業能力評価制度の向上、キャリアコンサルティングやキャリア教育の更なる高度化」となると、いささか役所の仕事づくりという感じも漂ってきます。特に「職業能力評価制度の向上」というのは、役所の仕事のモノサシづくりだけに終わりそうな予感がひしひしと。