マタニティマーク

roumuya2006-03-10

厚生労働省はかねてから「マタニティマーク」の図案を募集していましたが、このたび決定したそうです。なかなか愛らしいマークですね。
ときにマタニティマークとは? 「各種交通機関における優先的な席の確保については、優先席のマークなどにおなかの大きな妊婦のマークが使われているが、妊娠初期には外見からは妊娠していることが分かりづらいことから、周囲からの理解が得られにくいという声も聞かれるなど、さらなる取組が必要とされている」ということで、

  • 妊産婦が交通機関等を利用する際に身につけ、周囲が妊産婦への配慮を示しやすくするもの。
  • さらに、交通機関、職場、飲食店、その他の公共機関等が、その取組や呼びかけ文を付してポスターなどとして掲示し、妊産婦にやさしい環境づくりを推進するもの。

ということだそうです。なるほど、なるほど。というわけで、「マタニティマークを着用した女性が来たら、席を譲るなどの配慮をしましょう」ということのようです。非常にいいことだと思います。もちろん、席を譲るだけではありません。

交通機関、職場、飲食店、その他の公共機関等が、妊産婦さんにやさしい環境づくりに向けて、その取組や呼びかけ文を付して使用することができます。
(例)
交通機関等での取組「座席は譲りあっておかけ下さい」
受動喫煙の防止対策「禁煙にご協力下さい」「禁煙席があります」
○ エレベーター等の乗降、段差のある場所での配慮等「妊婦さんやお子さんを連れている方に配慮を」

なるほど、なるほど。ぜひともこうした取り組みが進んでほしいものだと思います。これ以外にも、たとえば郊外型スーパーなどの駐車場で、店舗などの近くに「マタニティ駐車場」を設置するというのもいいかもしれません。


と、マタニティ駐車場と書いたところで、最近みかけたこんな新聞記事を思い出しました。

 健常者が車に「車椅子マーク」を付けて障害者用駐車場に止めている、との苦情が増え、マークの権利を持つ日本障害者リハビリテーション協会(東京)が、製造業者に注意書きを要請。商品に添付されるようになった。しかし苦情は一向に減らず、同協会は「本当に困っている人たちのために、どうか悪用しないで」と訴えている。
 車椅子マークは正式名を「国際シンボルマーク」といい、国際リハビリテーション協会が69年に制定。日本では障害者リハビリテーション協会が商標権を持っている。
 本来は「障害者が利用できる建築物や公共輸送機関」であることを示すマークだが、他のドライバーに配慮を求める意味などから、マイカーへの利用も制限していない。

 スーパーが込み合う土曜(4日)の午後、千葉県内の郊外型スーパーの駐車場で、車椅子マークを付けた車を追った。5時間で約30台が障害者用区画に止め、うち健常者らしい数台の運転者に聞いた。「足が痛い」「家族に外見で分からない障害がある」などと答えた人を除き、2台は障害者が乗っていないことを認めた。
 うち1台は若い女性の2人組。「(車椅子マークは)おしゃれで付けてます。ごめんなさーい」と笑って、店内に駆け込んだ。また、子どもを連れた女性は「足の悪いおばあさんがいる。今は乗せてないけど」と言って、車で走り去った。
 この日、千数百台収容の駐車場はほぼ満杯で、100メートル以上離れた区画まで車は列を成していた。しかし、入り口正面の障害者用区画は空いており、大多数はルールを守っていた。
(平成18年3月7日付毎日新聞朝刊から)

なんだかなあ。これじゃ東横インの社長みたいなのも出てくるわけです。マタニティマークも、「おしゃれで付けてます。ごめんなさーい」と開き直る人がきっと出てくるんだろうなぁ。まあ、いつの時代にも、なにをやっても人の目をごまかして要領よく立ち回ろうとする自己中心的な人はいるもの。そんなのにはめげずに厚生労働省(に限らず、われわれ民間もですが)には普及に努めてほしいと思いますし、妊婦のみなさんも堂々と、遠慮なくマタニティマークを着用してほしいと思います。