楽天、ライブドアからの引き抜きを画策

昨日(9日)の中日新聞朝刊から。ソースは時事通信のようです。

 ライブドア証券取引法違反事件を受け、同業でライバルの楽天が転職を希望するライブドア社員を積極的に採用する方針であることが8日、分かった。楽天は日記風の簡易サイト「ブログ」関連事業を強化する方針で、サイトの企画、作成などで高い技術を持つライブドアの社員は即戦力になると期待している。
 楽天以外の複数のネット関連企業もライブドアの人材に関心を寄せており、水面下で激しい争奪戦が展開されている。

 特にライブドアの社員については、人材紹介会社に対し優先的に獲得できるよう要請している。
(平成18年2月9日中日新聞朝刊から)

うーむ、当然といえば当然なのでしょうが、なかなか露骨な話ではありますね。

まあ、たしかにインターネットというのは世界共通のインフラですし、その技術、たとえばプログラミング言語なんかにしても万国共通ですから、ライブドアでやれていたなら楽天でも十分やれていただろうと見当はつくでしょう。そう考えれば、大きな不祥事で経営が揺らいでいる中、さっさと泥舟を降りようという優秀な人を早く動いて取り込みたい、とだれしも考えるのでしょうか。案外、これでライブドアが崩壊するとしたら、こうした人材流出が引き金を引くことになったりするのかもしれません。
逆にいえば、不祥事は起こったけれどライブドアはまだまだやっていける、という自信が持てるのであれば、社内で評価の高い人は踏みとどまるかもしれません。実際ライブドアの人材は優秀だという評判もあります(だからこそ楽天なども採り込もうとしているのでしょう)から、経営陣刷新、経営方針転換を成長、飛躍のチャンスと考える野心的な人がいても不思議ではありません。どうなるのか、なかなか興味深いところです。
それはそれとして、「人材紹介会社に要請」というのがまた面白いところです。時代の先を行くIT業界では、求職側も求人側も人材ビジネスを使うのが当たり前の世界なのですね。職安ではIT技術者が採れない、というのもむべなるかなです。