河野太郎衆院議員の嘆き

衆院議長で新自由クラブ(古いね)の河野洋平氏ではなく、ご子息の太郎氏のほうです。公式HPから。

2006年1月9日(月)
サービス業のプロとして「お客さま本位」の考え方を..


 ええーっと、あのう、まあ、個人的なことではあるんですが...
銀行の名前って長くないですか?


 口座振替の準備をしなくちゃと用紙にせっせと東京三菱UFJ銀行と書き込んでいくと、なんと今月から三菱東京UFJ銀行だった!
なんで先月と今月で名前の並び方が違うの?


 「新銀行は、サービス業のプロとして「お客さま本位」の考え方をより一層徹底して参ります。(『経営陣からのご挨拶』より)」


 三菱東京という名前の方がお客様のためになるのならば、先月まではお客様を無視した名前だったのでしょうか。
三つの銀行の名前を続ける方がお客様のためになるのでしょうか。
それよりは、うめ銀行のほうが短くてよいと思いますが(記入も楽だし)。


 しかも平塚駅を降りると、駅の北口から百メートルぐらいのところに東京三菱UFJ銀行じゃなかった三菱東京UFJ銀行の平塚支店があります。
で、そこからまた百メートルぐらい歩いたところに東京三菱UFJ銀行の、じゃなかった三菱東京UFJ銀行の平塚駅前支店があります。
つまり、駅前にあるのが東京三菱UFJ銀行じゃなかった東京三菱UFJ銀行の、あれちがった三菱東京UFJ銀行の平塚支店で、平塚支店より駅から離れたところにあるのが平塚駅前支店なのです。
 これもお客様のことを考えたネーミングなのでしょうか。


 なんで二十五万人都市平塚で、駅から数百メートルのところに支店が二つあって、それ以外のところには一つも支店がないのでしょうか。
これもお客様のためなのでしょうか。
 

 「銀行の各店舗がそれぞれの「街」の一員として、地域社会との共存共栄を心がける(『経営陣からのご挨拶』より)」


 そのうちに三井東京UFJ住友三菱銀行なんて行名になって、平塚にあるのが茅ヶ崎支店で、茅ヶ崎にあるのが平塚支店になったりするんでしょうか。
http://www.taro.org/ml/mailmagazine/index.php?mode=day&log=200601&date=9#no375

いや私としては大ウケ。


もちろん河野代議士もご承知のうえで言っておられるわけですが、銀行の名称は合併以来「東京三菱銀行」ですが、信託や証券などをふくめたグループとしては「三菱東京フィナンシャル・グループ」と称してきていたわけですね。三菱銀行東京銀行が合併したときに、建前は対等合併(だったと思うのですが)だったわけですが、現実には三菱が東京を吸収したわけで、その際に横浜正金銀行の歴史をひく旧東京の行員のプライドに配慮して(と巷間言われていたと思うのですが)新行名では東京を前に持ってきたけれど、その後グループの名称としては当然三菱が先だろ、ということでこうしたねじれ名称になっていたと世間では言われているわけですね。まあ、労務管理としてもまことにもっともな話で、理屈上はたいした問題じゃないにしても、やはり名称でどちらが先にくるかは情において気になるわけで。三井住友銀行も英文名称では住友が先に来るというのは有名な話ですし。
で、このたびUFJとも経営統合(?でいいのか?)ということで、この際銀行名も三菱を前に出して三菱東京UFJ、というのも、東京三菱に吸収されたんじゃなくてグループに入ったんだよとか、三和と東海が母体(?なんかもうわけわからん)になっているUFJも取り込んでなお最初が東京かよ、という事情とかもあっての話かなと、勝手に推測するわけです。ちなみにグループの名称は「三菱UFJフィナンシャル・グループ」になってますから、ここでは「東京」の語はふっとんでしまっています。三菱と東京が合併したのはたしか1996年だったと思うので、「東京」にアイデンティティがある行員はまだ多数いると思うのですが・・・。
まあ、いずれにしても名称については行内の行員感情に配慮した結果という側面は否定できませんから、河野代議士の言うように、顧客からみればいささか不親切ではありましょう。そのくせ「お客様本位」かよ、とのご指摘もまことに御意のとおりかと。
実際、この「三菱東京UFJ銀行」という名称、太郎氏のいうとおり、繰り返し何度も書かなければならないとなると、なんとかしてくれと言いたくなりそうです。そういう意味では、さくらでもうめでもいいから簡単な行名にしてくれというのもごもっとも。直接の関係はないですが、郵便振替の払込票(でいいんだっけ?)のある種のもの(?)では、住所氏名を4ヶ所にいちいち書かなければいけないものがあって、あれは私もけっこう面倒な気がします。
いっぽう、支店の統廃合については、まあそうそうすぐにはいかないわけで、河野代議士にもご理解いただきたいところではないかと(笑)。雇用問題ももちろんありますし。なにしろシステムの統合でもあれだけ大変なのですから、支店に手が回るのには時間がかかるというのも致し方のないところでしょう。時間がかかって収益が悪くなるのは銀行ご自身なんですし、なによりまずは「合併・統合した」という事実がないと進まないという部分もあるわけですし。
ま、代議士としては地元選挙民の利便性の観点から銀行経営に要望するというのも当然の役割なのかもしれません。