母子世帯が過去最高に

2003年の母子世帯数は約122万5千世帯にのぼり、過去最高になったそうです。

 全国の母子世帯数が2003年時点で過去最多の約122万5000世帯に上ったことが19日、厚生労働省の調査で分かった。離婚や未婚女性の出産の増加が影響した。母子世帯の平均収入は父子世帯の半額程度にとどまり、父親から養育費を受け取ったことが無い世帯が6割を超えるなど、厳しい経済状況も浮き彫りになった。
 「全国母子世帯等調査」はほぼ5年に1度実施。国勢調査の調査地区から無作為に抽出した1800地区で、母子世帯や父子世帯を拾い出し調査票を配布。03年11月1日時点の生活実態を調べ、全国ベースの世帯数を推計した。
(以下略)
NIKKEI NET(http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20050119AT1G1902G19012005.html)

ところが、平成12年の国勢調査の集計結果をみると、「女親と子供から成る世帯」は約300万世帯となっています。統計も定義も違うので開きがあるのは当然ですが、それにしてもずいぶんな開きようです。
具体的には、総務省統計局の「平成12年国勢調査 第1次基本集計結果(全国結果)統計表」の「第13表 世帯の家族類型(16区分),世帯主の配偶関係(4区分),世帯主の年齢(5歳階級),会社などの独身寮の単身者−特掲)− 全国」(http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2000/kihon1/00/zuhyou/a016.xls)によれば、全国の一般世帯(約4600万世帯)のうち、単独世帯が約1300万世帯、夫婦のみ世帯が約900万世帯となっており、「女親と子供から成る世帯」は約300万世帯となっています(「父親と子供から成る世帯」も数十万世帯あります)。
しかも、毎日新聞によれば、厚生労働省調査の母子世帯の方には母と子以外の人も同居している世帯が3分の1以上(多くは子の祖父母)含まれているそうですから、「母と子だけ」という母子世帯はだいたい80万世帯ということになり、ますます開きは大きくなります。いっぽうで、国勢調査の方には、たとえば「成人した子と老(とは限らないが)母」という世帯も含まれていると思われます。「母子世帯」より多いのはちょっと意外ですが、高齢化社会ではそういうものなのかもしれませんが・・・。
まあ、厚労省調査のほうは細部がわからないのでなんとも言えないのですが、それにしてもいささか不可解な印象です。それとも、私の見方が間違っているのでしょうか?どなたか教えてくれればありがたく思います。