6億円、高いか安いか?

というわけで(どういうわけだ)、労務屋の労働雑感で、今回の「6億円和解」について書いてみました。とりあえず今晩メールマガジンを発行。ホームページの更新は、事情により(FTPアップローダが壊れたので)来週以降になります。
書いては見ましたが、実はまだ評価に迷う部分がかなり大きいのが本音のところです。ただ、率直な感想としては、うまいところに落としたのかなという感じです。
とりわけ、日亜は勝った勝ったとの姿勢を強調していますが、和解に応じずに判決に持ち込めば(おそらくは)完膚なきまでの勝利を得られたでしょう。そこを和解したのは、和解すれば係争していない特許の分も後腐れなく終われるというメリット(これは高裁がなかなかの知恵を出したと思います)や、「これでも勝ち」とメンツが保てるという点もあったでしょうが、それなりに原告の功績も認めようとの姿勢もあったのではないでしょうか。和解を拒めば「一千万円判決」も期待できたにもかかわらず、和解案よりさらに2億円以上積んだところにそれを感じます。
中村氏もそこで、あえて「負け」のパフォーマンスをしてみせたのかもしれません。だとすると、双方がともに、非常に「大人の対応」をしたということなのかもしれません。何が何でも白黒つけろ、という子供っぽい(悪いというわけではない)マスコミには受けないでしょうが。