川崎鶴見臨港バス(1)

続いてhamachan先生つながりでこの話です。

inser@ph89arwgarg
会社を辞めるという選択肢を選ばずストライキするあたり狂気を感じる
12:44 - 2016年12月4日
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https://twitter.com/ph89arwgarg/status/805256409096957952

時期的に川崎鶴見臨港バス労組のストライキの話だろうと思いますが、これにhamachan先生が噛みつかれました。

 そうか、もはやexitを選ばずvoiceを選ぶのは「狂気」と評価されるくらいにまでこの日本社会の『空気』は変わり果ててしまったのだな、という感想。

「exit >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> voice」
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/exit-voice.html

えーとまあこのお方のツイートを見るとほぼ美少女ゲーム?一色であって労働とも社会とも無縁であり、RT数も17件にとどまっていて、hamachan先生がどうやってこのツイートを発掘されたのか、その取材力にまず驚くわけですが、どうもこのお方は現実にバス運休の影響を受けられたらしいフシがあり、であればまあこういう恨みを含んだツイートになるのは情においてわからないでもありません。
ということでネタにマジレスの感もなきにしもあらずですがそれはそれとして、これについては大筋で私にhamachan先生に異論のあろうはずがなく、またしても過去エントリの紹介になりますが、城繁幸氏のブログがらみでこんなことを書きました。

…もちろん「転職という武器を使って賃金水準を維持するのが筋」というのもそのとおりなのですが、労働条件に不満がある場合の対応としてはexitのほかにvoiceというものがあるということは人事管理や労使関係の常識と思っていいはずで、ですから国公一般がああいう主張をすること自体は大いに筋が通っています(内容が筋が通っているかどうかは別問題です)。たしかに国家公務員は交渉権が制約され争議権が与えられていないので民間に較べるとvoiceに限界があることは事実ですが、それにしてもexitだけが筋であってvoiceは筋が通っていないなどということを「人事の専門家」が主張するのはそれこそ噴飯ものであり、国公一般に笑われますよ?…と思ったら国公一般は国公一般で「公務・民間を問わず、働くものの暮らしのリアルや、日本の貧困問題のリアルを一切見ようとしてない(もしくは眼中に一切無い)城繁幸さんらしい物言いだ」とかいうピンぼけな反応をしていてもうどいつもこいつもこらこらこら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20110606#p1

hamachan先生の「世の中を少しなりとも住みよいものにしてきたのは、「辞めればいい」じゃなくて「辞めずに声を上げてきた」人々であることは、歴史が語るとおり」というのもまったくもって同感です。
さてそれはそれとしてこの川崎鶴見臨港バス労組のストライキについての見解も求められているのですが、それはエントリを改めて続けさせていただきたいと思います。