休日改革

まずは「観光振興へ「休日改革」会社の有休、取得へ新会計」という記事です。年次有給休暇の取得を促進して観光を振興するためのアイデアの提案なのですが…。

…五割弱と世界でも低い水準にとどまる有給休暇の消化率を引き上げ、家族でレジャーに出かける環境を整える。
 具体的には、労働者が残した有給休暇の残日数を金銭評価して、事実上買い取る制度を創設。その分を引当金として、企業の負債として計上するよう会計基準を改正する案などが浮上している。
 政府は年次有給休暇の完全取得が実現した場合、約十二兆円の経済効果と約百五十万人の雇用創出効果があると試算している。
(平成21年4月21日付日本経済新聞夕刊から)

面白いアイデアだとは思いますが、それで年次有給休暇の取得が増加するかといえば、かなり疑わしいものがあります。こういう制度にすれば引当金の増大を嫌った企業が年次有給休暇の取得促進に取り組むだろうという理屈はわかりますが、いっぽうで、年次有給休暇を買い上げてもらえるのなら、なるべく休まないようにしておカネをたくさんもらいたい、と考える労働者も相当多そうだからです。