労働時間コンプライアンスシステム

日経新聞のウェブサイトに掲載されていた、(株)日立システムアンドサービスの新製品のプレスリリースです。日立のマワシモノσ(^^)(笑)

 「リシテア Job Ver.02−03」は、労働基準法第三十六条に基づく時間外労働・休日労働に関する協定(通称「三六協定」)に関する機能などを強化し、労働時間や休暇日数などを適正に把握することで、管理業務の更なる効率化を実現します。

 近年、企業のCSR意識の向上とともに、コンプライアンス、企業倫理に対する社会の目は一段と厳しくなっています。そのような状況において、賃金不払残業(いわゆるサービス残業)の撲滅に加え、労働者の健康を維持し、かつ企業の経営を発展させるために、適正な労働時間の管理を強化する企業が増加しています。

 日立システムは、従業員の就業データを収集・一元管理できる就業管理システム「リシテア Job」を多くの企業に導入してきましたが、今回、提供を開始する「リシテア Job Ver.02−03」において、三六協定に基づく協定時間を超過しそうな従業員を検索できる機能や、従業員の月次の累計情報と三六協定に照らした残業時間などを同一画面で表示する機能を追加しました。これにより、職場管理者は残業時間が多い従業員や検診対象者などを効率的に把握することが可能となります。

■「リシテア Job Ver.02−03」の追加機能

1.残業警告対象者検索
 三六協定に基づく協定時間超過の警告対象者や、特別条項超過回数のチェックが行えます。これにより、超過する前に定めた条件によるチェックを行うことで、長時間勤務の削減や、社員の健康管理に利用できます。

2.月次承認状況
 従業員の月次累計情報と三六協定に照らした残業時間などを同一画面で確認しながら承認ができ、管理者の管理業務の効率を向上させます。

3.始終業予定登録
 あらかじめ、出社及び退社の予定時間を登録しておくことで、従業員は管理者へフレックス勤務などの事前申請に、管理者は従業員の残業などの下命に使用することができ、適正な労働時間管理を推進します。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=192547&lindID=1

これって絶対、日立が自分のところで使うために作ったシステムの外販だよな、と勝手に決め付けてみる(笑)。それはそれとして、これって、かなり先端の新商品・新機能なのか、それともありふれたものなのでしょうか?
で、これだけでは36協定違反や医師の面接指導違反は防げても、サービス残業そのものは防げないですね…と思ったら、必ずしもそうでもないかもしれません。

リシテアは、例えば勤務の申請方法をとってもWebによる自己申請のほかに代理申請、タイムレコーダ入力、Excelシートからの取り込みなど、現場の勤務に最も適した方法が選べます。
http://lysithea.hitachi-system.co.jp/products/job.html

サイトに掲載されているサンプル画面は思いっ切り自己申告の画面なんですが、タイムレコーダ入力、というのが気になるところです。タイムカードをガチャンと押すと(いまどきタイムカードでもないでしょうけど、たとえばICタグを従業員が装着していて入口で入出構の時刻が記録されるとか)その時間で自動的に入力・計算されるとか、システムにログイン・ログオフした時間が記録されるとかいったことも可能なのかもしれません。となると、これはサービス残業抑止にもかなり効果的になりそうです。まあ、いわゆる「フロシキ残業」まではどうしようもないわけですが、日立は電機メーカーでもあり社内ネット・システムにログインしないと仕事にならないかもしれませんが…。少なくとも、労働基準監督署が立ち入り検査に来たときに、わが社はこんなシステムを入れて遵法をはかっています、というエクスキューズには有効かもしれません。