ニュービジネスの人材不足

本日の日経産業新聞から。

 少子化による若手人材の確保難が企業にとって経営上の問題となっていることが日本ニュービジネス協議会連合会(JNB、志太勤会長)がまとめた「少子高齢社会と企業経営」に関する調査でわかった。特に製造業で深刻で、技術継承などで支障が出ていることが浮き彫りとなった。
 調査は四月、JNBの会員企業381社から回答を得た。若手の確保難が経営上「障害となっている」との回答は55%にのぼった。「障害となる」との回答は非製造業が52%、製造業は60%だった。JNBでは「若者の理系離れを背景に技術系人材の採用難が深刻化し、技術伝承などに支障がでている」とみている。「障害となる」と答えた企業が行っている対策としては「中高年の積極的活用」(123件)、「女性の積極的活用」(116件)が多かった。
(平成18年7月11日付日経産業新聞から)

「ニュービジネス」ではとりわけ人材の確保は重大な問題のはずですし、若手の確保も困難をともなうというのはよくわかる話です。そこで、「女性の積極的活用」というのはそうだろうな、という感じですが、「中高年の積極的活用」というのはちょっと面白い感じです。ニュービジネスといえばIT関連というイメージがあり、ITといえば若い人という単純な連想も働くのですが、必ずしもそうではないということでしょうか。もっとも、むしろニュービジネスでは経験の浅い人が多く、中高年の持っているような技能やノウハウはむしろ不足しているという想像もできます。あるいは、「技術伝承などに支障」というコメントをみると、ニュービジネスとは言ってもけっこう歴史?の長い企業も多いのかもしれません。古くからの企業でも環境変化にあわせてニュービジネス分野での生き残りをめざすケースも多いでしょうから。