日本労働法学会誌

労働契約法の基本理論と政策課題 (日本労働法学会誌)

労働契約法の基本理論と政策課題 (日本労働法学会誌)

到着していましたので、パラパラと読んでみました。
大会に出た日のエントリ(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20051016)に簡単な感想を書きましたが、「企業の社会的権力」を規制せよとの三井報告はやはり意味がよくわかりません。まあ、これは「企業の社会的権力」とはなにか、ということから勉強しないとわからないのでしょうが。
解雇権濫用法理が労基法に成文化された以上、有期雇用はその脱法として禁止すべきとの川田報告については、依然として問題の建て方自体がおかしいという感じですが、それに加えて、そもそも労基法改正の国会審議では、解雇権濫用法理の成文化について「従来の判例法理を一切変更するものではない」ということが繰り返し確認されており、したがって川田報告が主張するようなことも行わないというのが立法者意志ではないか?という疑問もわいてきました。これは違うのかもしれませんが。