埋もれた人材発掘

今朝の日経新聞のコラム「回転いす」に、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏が登場していました。

 ▽…「スーパー出身の人たちと一緒に、スーパーに向いた衣料品を生み出したい」。ダイエーで今秋から展開する低価格ブランドを開発するため、この業界から人材を募り始めた。「かつては小売業の主役。高い志を持ったまま埋もれている人がいるはず」とみる。…
(平成18年2月23日付日本経済新聞朝刊から)

ほほぉ、なかなかいいことを言うじゃないですか。ユニクロをちょっと見直しました。


別に不振の産業に限ったことではなく、「埋もれた人材」はあらゆるところに存在しているはずです。経済環境の悪さから良好な職につけなかった人とか、人事管理の不備から十分な機会が与えられないままに「埋もれて」いる人材は常に存在するのではないでしょうか。
すでに、経団連は一年ほど前に「いわゆるフリーターなどの中にも優れた人材はいるはずであり、人物本位で正社員採用して長期育成をはかるべき」との見解を示しています。人事労務担当者も、社外だけでなく社内もよく見渡して、十分な能力発揮の機会を得られていない人、一度の失敗で再挑戦の機会に恵まれている人がいないか再確認してみる必要があるように思います。経営環境が好転している現在、そういう人がチャンスを得られる可能性も高まっているのではないでしょうか。「埋もれた人材」を生かすか、埋もれたままにして新規採用ばかりを増やすのか、これは企業の競争力に大きく影響してくるような気がします。