海老原嗣生『お祈りメール来た、日本死ね』

雇用ジャーナリストの海老原嗣生さんから、最新著『お祈りメール来た、日本死ね−「日本型新卒一括採用」を考える』をご恵投いただきました。ありがとうございます。

新卒一括採用については毀誉褒貶が激しく議論もかまびすしいわけですが、往々にして表面的な理解・提案になりがちなように思われます。この本は新卒者の就職について、歴史的経緯からはじまり、人事管理、労働市場、ひいては社会システム、国民意識との関係から新卒一括採用の必然性を論じ、あまり知られていないであろうアメリカやフランスの実情を紹介し、世間でありがちな進歩的な(しかし表面的な)提言を論破します。欧米型に全面変更せよとの主張には一定の評価をするものの、しかし「心がついてこない」と指摘し、現状のシステムの中で有効な手立てをいくつか提案しています。