産政研フォーラム90号

財団法人中部産業・労働政策研究会(中部産政研)様から、「産政研フォーラム」90号(2011年夏号)をお送りいただきました。ありがとうございます。
今回の特集は「人を創る」とのことで、今野浩一郎先生、川喜多喬先生、中田喜文先生という豪華ラインナップです。まだ中部産政研のサイトには内容がアップされていませんので、感想は掲載後にまた書きたいと思いますが、今野先生のこの一節には深くうなずかされました。

 OJTが最も有効な人材育成方法であることは周知のことである。しかし、それを何の疑問もなく繰り返す主張は、OJTが有効に機能するための「より高度な仕事」が供給制約のある教育資源であることを忘れているのではないか。

このブログでも繰り返し書いていることですが、だから人材育成のためにも企業の成長が重要なのであり、逆にいえば(個人が)成長したいと思うのであれば拡大している企業に入ることが大事だということになります。非正規労働の最大の問題点はこうした「より高度な仕事」という資源を獲得することが決定的に困難なことだ、ということも何度か書いたと思います。
なおこの雑誌の目玉連載である大竹文雄先生の「社会を見る眼」では、今回はセレクション・バイアスがわかりやすく解説されています。