今年の10冊

いよいよ年の瀬も押し迫ってまいりまして、今年も恒例のこれをやりたいと思います。あれ、でも昨年はやっていなかったのか。
気を取り直して、著者50音順です。

稲葉振一郎社会学入門―多元化する時代をどう捉えるか』

社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

初学者向け「稲葉社会学序説」というところでしょうか。社会学の入門書ということですが、私には読み物としてとても面白かった。門外漢にも稲葉先生の才気煥発ぶりが楽しい一冊です(失礼な言い分ですみません)。

大内伸哉『雇用はなぜ壊れたのか―会社の論理vs.労働者の論理』

書評はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090514

大久保幸夫『日本の雇用―ほんとうは何が問題なのか』

日本の雇用--ほんとうは何が問題なのか (講談社現代新書)

日本の雇用--ほんとうは何が問題なのか (講談社現代新書)

書評を書きました。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20100209#p1
今年は、日本的雇用慣行とはどのようなものか、それによって日本の労働市場がどのような影響を受けているか、その改善策は…といった本がかなりの数出版されました。いずれも一長一短(長短の程度の差は本により大きいですが)なのですが、一番いいかな、と思ったのがこの本です。濱口桂一郎『新しい労働社会』(書評はこちらhttp://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090908#p1http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090909)とどちらをとるか迷ったのですが…。hamachan先生すみません。

川喜多喬『人材育成とキャリアデザイン支援』

人材育成とキャリアデザイン支援-人材マネジメントの基本哲学-

人材育成とキャリアデザイン支援-人材マネジメントの基本哲学-

川喜多節炸裂。書評はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20091222

小池和男日本産業社会の「神話」―経済自虐史観をただす』

日本産業社会の「神話」―経済自虐史観をただす

日本産業社会の「神話」―経済自虐史観をただす

読売・吉野作造賞受賞作。書評はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090602

小嶌典明『職場の法律は小説より奇なり』

職場の法律は小説より奇なり (THEORY BOOKS)

職場の法律は小説より奇なり (THEORY BOOKS)

大内先生いわく奇書。そこまで言うほどでは…。書評はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090903

佐藤博樹・武石 恵美子『人を活かす企業が伸びる―人事戦略としてのワーク・ライフ・バランス』

人を活かす企業が伸びる―人事戦略としてのワーク・ライフ・バランス

人を活かす企業が伸びる―人事戦略としてのワーク・ライフ・バランス

書評はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090420

東大社研・玄田有史宇野重規希望学1 希望を語る』

希望学1 希望を語る

希望学1 希望を語る

東大社研「希望学」プロジェクトの集大成、全4巻のうちの第1巻。
釜石での重厚なフィールドワークによる第2巻、第3巻や、第4巻の国際展開も大迫力ですが、各章の著者が自らの専門分野でそれぞれに「希望」を語った第1巻が私には一番面白く読めました。

森戸英幸『いつでもクビ切り社会―「エイジフリー」の罠』

いつでもクビ切り社会―「エイジフリー」の罠 (文春新書)

いつでもクビ切り社会―「エイジフリー」の罠 (文春新書)

書評はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090515

横尾弘一『都市対抗野球に明日はあるか―社会人野球、変革への光と闇』

都市対抗野球に明日はあるか―社会人野球、変革への光と闇

都市対抗野球に明日はあるか―社会人野球、変革への光と闇

企業スポーツはもちろん労働問題ですが、それにしても社会人野球の本なんて出版されるというだけで涙が出るくらいありがたい話です。…が、はたして売れているのだろうか。内容も平明でわかりやすく書かれています。