梅崎修『チームを変えるリーダーの掟』

梅崎修先生から、ご著書『チームを変えるリーダーの掟』をご恵投いただきました。ありがとうございます。

GIANT KILLING チームを変えるリーダーの掟

GIANT KILLING チームを変えるリーダーの掟

梅崎先生といえば経済学のほかに「マンガ」という連想も働くわけですが、この本はこれまでのマンガ関連本(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20110608#p1http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20060804)とは異なり、『ジャイアント・キリング』という一作品に集中して、その中からリーダー論を抽出した本です。内容は…読み進めるにつけわが身の至らなさを思い知らされて、まあ自分なりにがんばりましょうかという感じの本です。
ということで特徴的な本ではあるのですが、しかしこの本が世にあまたあるリーダーシップ啓蒙書と異なる価値を主張するとしたらまさに著者が梅崎修であるという一点になるのではないかと思うわけです。記述の背後には人事管理の実証分析にもとづく豊富な知見があるからこそ類書にない説得力を持つのだろうと思うのですが、いっぽうでこれは私が梅崎先生の力量やお人柄を承知しているからでもあるわけで、まあこの手の本でそういうのも野暮かもしれませんが、しかし多少はアカデミックな根拠にも触れてよかったのではないかと思います。まったく出てきませんので(最後に学術書の文献リストはありますが)あえて出さなかったのだろうとは思うのですが。