ジェンフリ・バトン

というわけで具体論です。

クラス名簿を男女混合にする。

とりあえず私の長女が行っている小学校(公立です)では、入学時に家庭に配布された名簿は男女混合になっていました。現場ではどうしているのかはわかりませんが…。長年男女別名簿が使われているということは、たぶんそのほうが便利だからなのでしょう(なにがどう便利なのか知りませんが)。必要に応じて生年月日順の名簿が使われているのと同様で、場面に応じて、ユーザーである教員にとって男女別が使いやすいのであれば男女別を使えばいいし、不便でも我慢して男女混合を使いたい教員はそうすればいいのではないかと思うのですが。

男女の呼称を「さん」に統一する。

これもけっこう実行されているのではないでしょうか。以前見学した学校のなかには、「教員で申し合わせて全校で実施している」という学校もありました。授業は「さん」「君」で行われていて、掲示物は「さん」で統一されているという学校もありました(これは書類をつくった教員の判断なのかもしれませんが)。これはたとえば目上の人には性別にかかわらず「さん」を使うように、必ずしも性別だけに依存しているわけではありませんし、常識的に考えて「さん」のほうが呼びかけとしてていねいなわけですから、それほど無理して押し付けるほどのものでもないような気はします。学校や教員の判断で自由にやればいいのではないでしょうか。

「男女」の名詞を「女男」に変える。

そういえば「雌雄」は雌が先に来ていますねぇ(「雌雄を決する」という表現はジェンダー的には大いに問題かもしれませんが)。言いかえてみて大きく困ることはなさそうですし、意識付けという意味では運動論的にはけっこう強烈なので、「女男」を使いたい向きには使えばいいと思います。ただ、これは呼称の「さん」とは違って明らかに新語、造語なので、自然な日本語、言語秩序(?)という面では抵抗があり、他人に強要すべきものではないでしょう。

スカートは最も「女らしい」服装なので、制服からスカートを廃止しようとした

制服をやめてしまえばこんな議論は不要になるわけですが、ここでは一応制服が必要であるとしましょう。また、制服が男女別なのも一応いいという前提なのでしょうか。制服は着用を強制されるからなかなか厄介ですし、そもそも誰が制服のデザインを決めているのかという問題もあって難しいのですが、強制する以上はジェンダーフリーを重視する人への配慮も当然必要で、スカート以外のものも含む複数のデザインの選択を認めるとか、現実的な対応が必要だろうと思います。寒冷地では男女ともズボンの制服という例もあったと思います。

女子の体操着のブルマー廃止と同時に、男子の短パンも廃止し、男女兼用のハーフパンツとする。

こちらは男女別ユニホームの可否でしょうが、やはり着用を強制するならなんらかの配慮は必要だと思います。ただ、性差に対応するための合理的な違い(が本当にあるのかどうか知りませんが)なのであれば、それまで否定するのはやや行き過ぎのような感が私にはあります。

運動会の競技を男女混合にする。

これは身体的接触への配慮と、競技上のセックス・アローワンスの2面があると思います。身体的接触への配慮は当然あってしかるべきと私は思いますし、スポーツのセックス・アローワンスも必要だろうと思います。100m走を男女一緒に走らせて混合で順位を決めたりタイムを記録したりするというのはスポーツのあるべき姿とは私には思えません(まあ、性差のそれほど大きくない低学年とかならありうるのかもしれませんが…)。もちろん、セックス・アローワンスですから(ほかに接触などの問題がなければ)ハンディキャップをつけて混合でやることもできますし、女性が男性の競技に参加するのも基本的にOKですし、ミックス・ダブルスやペアチームが成立するのなら、それはそれでやればよろしい。ただ、「そうでなければならない」というのはいけません。


ブログが溜まっていることもあり、ネタは小出しに(笑)、残りは明日に回します。