採用、熱おびる

今朝の日経新聞1面の特集記事で、正社員採用の増加が報じられています。

 企業が正社員を増やし始めた。…バブル崩壊後の不況期に企業は人件費抑制のため正社員削減を進めたが、逆流が始まった。少子化で働き手が減るのを見越した人材確保の思惑もあり、採用の現場は熱をおびている。
(平成17年10月13日付日本経済新聞朝刊)

ようやく経済と業績が回復し、企業が自信をもって正社員採用を増やし始めたということでしょう。こうなると、日本企業の有する人材育成マシーンが再起動し、停滞気味だった人材投資も活発化していくことが期待されます。逆に、長期低迷期に人材育成マシーンを放棄したり、手入れを怠ってきたりした企業は苦戦することになるかもしれません。
今回の経済低迷は長かっただけに、正社員採用が望まれる若年層が多数にのぼっています。多くの人に正社員への道が開かれるよう企業も努力すべきでしょうし(経団連も長期育成重視の採用を訴え始めています)、それよりなにより、この状況をできるだけ長続きさせるよう、政策当局にも適切な経済運営をお願いしたいものだと思います。