愛・地球博 展示編その8

だいぶ(非常に?)冗長になってきたこの連載ですが(笑)、先を急ぎたいと思います。日の暮れたグローバル・ループをイタリア館のあるグローバル・コモン3に向かうと、ドイツ館は相変わらずの行列ですが、その他のパビリオンはすっかり列がなくなっていました。そこで一安心し、まずはフランス館のオープンカフェに「1,000円のフランスパン」を求めに行きました(笑)。これがいかに美味であったかは以前書いたとおりです。
次いでイタリア館へ。ここも最初はイタリアの先端産業と自然をテーマとした前衛芸術のコラボレーションで、なかなか興味深いもの。それから、おめあての「踊るサテュロス」となります。


このすばらしさについてはあちこちで紹介されている(と思う)ので繰り返しません。私に書けるわけもないし。とにかく、私のような美術の素人も圧倒するだけの美しさ、迫力、パワーがあります。印象度ではマンモス以上で、私にとっては文句なくこの日最高でした。最新技術の粋を尽くした企業パビリオンももちろんいいのですが、2000年前の人類最高の芸術作品の一つに出会うのもまたすばらしいもので、これこそ万博!というところでしょうか。
イタリア館の残りはイタリアの各地方の産業・観光案内で、さまざまな工業製品などには目をひくものがたくさんありました。全体としてもイタリア館は今回私が見た各国パビリオンのなかでは抜群の充実度だったように思います。
あとはフランス館とスペイン館をざっと見学。フランス館はさすが社民主義の国というところなのでしょうか?アバンギャルドでかなり政治的なメッセージの強い(ように感じる)映画と展示でしたが、正直いって私にはよく理解できませんでした。スペイン館のほうはコンセプトも明確で、これもやはりスペインという国の魅力、「お国自慢」の展開です。テクノロジーや風物のほか、セルバンテスの「ドン・キホーテ」のコーナーも楽しめました。
さて、この頃にはそろそろほとんどのパビリオンが閉まる21:00も近くなってきました。次回は家族も連れて来場したいと思っていますので、最後に子ども向けのスペースを偵察することに。「遊びと参加ゾーン」には、小さいものの一応は遊園地めいたスペースもあり、大観覧車もあります。その近くには、「食」をテーマにした「わんパク宝島」というパビリオンもあり、参加型のコーナーもあって、まずまず子どもも楽しめそうな感じでした。ちなみに、この時間には「遊びと参加ゾーン」はガラガラでほとんど人影もなく、「わんパク宝島」では観覧車は私ひとりだけ。多数のスタッフの視線が痛かった(笑)。さいごに、このゾーンの食事スペースで例の比内鶏ラーメンを食べ、北ゲートに戻りました。
さすがに閉門時刻も近いということで、北ゲート付近は帰途につく観客で混みあっていました。オフィシャルショップもかなりの混雑でしたが、それでもピークは過ぎていたようで、レジでも週末のスーパーほどには並びませんでした。
会場を出たのが21:45頃だったでしょうか。リニモの万博会場駅にはさすがにかなりの行列ができてはいましたが、さすがに列車だけあって輸送力も高く、比較的乗客の少ない万博八草方面だったこともあり、10分ほど並んだだけでホームに到達、数分の待ち時間でリニモに乗車できました。万博八草愛知環状鉄道に乗り換えるのですが、これはローカルな3セクなので本数も少なく、したがって乗り換える人もかなり少なくなっていました。かなり待たされるものと覚悟していましたが、幸運にも10分ちょっとの待ち合わせですみ、さらに幸運にも空席にありついて座ることもできました。一日じゅう歩き回ってかなり足にはこたえていましたので、これは助かりました。どうやらこの日は、午後に入ってからはかなり幸運に恵まれていたようです。